GE薬協・川俣会長 供給不安解消「29年度よりだいぶ前倒し」 選定療養、AG見直しで供給力強化が必要
公開日時 2026/01/21 04:51

日本ジェネリック製薬協会の(GE薬協)の川俣知己会長は1月20日に開いた新年賀詞交歓会で、医薬品の供給不安の解消時期が当初予測されていた2029年度よりも「だいぶ前倒しできる方向になっている」と強調した。一方で、長期収載品の選定療養の患者負担引上げや26年度薬価改定でAGが見直されるなど制度改革の影響で、「ジェネリック医薬品自体の数量シェアというのがどこまで伸びるのか、トータルでどれだけ我々が作らなければならないかがいまだ見えていない」との見方を表明。「品目統合など、供給力をより高める取組みが我々に求められている」と述べ、会員企業をあげてさらなる取組みを進めていく考えを示した。
◎供給不安開所へ 実績値で「若干前倒しの計画」
川俣会長は就任以降、協会として取り組んだ安定供給に対する施策として、“産業構造あり方研究会”を最大の取組みとして報告した。昨年5月の中間取りまとめでは、一定の条件で分析したところ、医薬品の供給不安は2029年度に解消すると推計。これを受け、川俣会長はGE薬協の加盟各社に設備投資の前倒しや効率化による増産を要請していた。川俣会長は、今年2月に予定する産業構造あり方研究会の最終報告に向け、実績値を用いて再度調査をしたところ、「若干前倒しの計画をしていただけるようになった」と説明し、「私どもとしても、必死になっていま取り組んでいる」と話した。
ただ、長期収載品の選定療養やAGをめぐる制度変更の影響による需要増を見通しきれないとして、「今回の集計ではわずか数%上回っているに過ぎない。医薬品の安定供給を本当に果たせるのかという不安もある」と吐露。「品目統合など、より供給力を高める取組みが我々に求められている」と述べた。
◎安定供給ネットワーク会員通じた情報共有の仕組み構築に意欲
協会内に設置した安定供給責任者会議では、供給量の情報共有や取組み状況のモニタリングを行っていると説明した。川俣会長は、「こうした取組みは、協会の会員企業だけで行えるものではない」と表明。新たに、安定供給ネットワーク会員を創設する考えも示し、「情報共有できる仕組みを作っていきたい」と語った。
◎GE議連・上川会長「安定供給はエンドユーザーまで届いて初めて成り立つ」
自民党のジェネリック医薬品の将来を考える会(GE議連)の会長を務める上川陽子衆院議員は賀詞交歓会にコメントを寄せた。上川会長は、「ジェネリック医薬品の安定供給とは、エンドユーザーである医療機関や薬局にまでしっかりと届いて初めて成り立つ。今後、議論や検討を深めていくに当たっては、私もよく意識したい、皆様にもそのことを意識していただきたい」と指摘。「議連としても引き続き政府とも連携しながら、ジェネリック医薬品業界が 1 日も早く医薬品の供給不足問題を解消し、持続可能な産業実現できるよう、引き続き応援をさせていただきたい」と述べた。そおうえで、「ジェネリック医薬品業界の皆様におかれましては、産業構造が大きく転換していくという非常に大きな時代の節目を乗り越えていただきたい」とエールを送った。