本誌調査・医師から見た優れているMR 武田と第一三共が突出
公開日時 2015/02/04 03:51
ミクス編集部が、エムスリーの協力を得て医師525人(GP252人、HP300人)を対象に、優れていると思うMRが所属する製薬企業を聞いたところ、武田薬品と第一三共が例年通りワンツーとなり、突出した強さを見せた。3位のアステラス製薬を含め、トップ3は昨年と同じ顔触れとなった。武田をトップに押し上げているのはGP、HPの双方からの高い支持だが、HPだけを見ると両社MRの評価は、昨年は第一三共がトップ、今年は同等と、第一三共の武田に引けを取らない強さが窺える。
ミクス編集部は毎年行っている「医師が求めるMR調査」で、日々面談するMRの印象や好感度、さらには提供される情報の質や中身などから総合的に見て「この製薬会社のMRは優れていると評価できる企業名」を3社まで回答してもらい、集計している。
武田がトップを守ったのは、特に一般内科と消化器科のHP、GPの双方から高い評価による。一般内科は4年連続首位。主力の生活習慣病薬のMR活動とその領域での高い存在感が背景にある。
一方、HPにおいて高い評価を受け、猛追する第一三共は、循環器で突出した支持を受けている。抗血小板薬エフィエント、抗凝固薬リクシアナの新薬があることに加え、ARBオルメテックのMR活動の評価も依然高い。調査の中で尋ねた「提供されている情報内容を評価している製品」でも上位15位のうち5製品が同社が販売する製品であり、勢いが増す状況にある。3位のアステラスは、主力の泌尿器科が調査対象にない中でも例年評価が高いが、生活習慣病薬領域での存在感に加え、SGLT2阻害薬スーグラの発売による影響も大きい。
4位はMSD。前年から2ランクアップ。糖尿病薬のジャヌビアに新薬スーグラを加え、かつ消化器科で肝炎治療のペグイントロンのMR活動の評価が高い。ファイザーは1ランク落して5位だが、疼痛薬リリカなどで整形外科で評価が高い。
今回、大塚製薬がトップ10入りした。12年調査で16位、13年は12位、今回は10位。HPを中心に評価を受け、特に消化器科と神経内科の評価が高い。今回の調査では神経内科において抗てんかん薬のイーケプラのMR活動が評価されている。