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武田薬品 国内製造・供給部門にAI需要予測モデル導入 安定供給・廃棄削減 環境・財務効果に期待

公開日時 2025/08/05 04:52
武田薬品は8月4日、国内の製造・供給部門にAIを活用した新たな需要予測モデルを導入したと発表した。大阪工場や光工場などで製造する7割の製品が対象となり、今後はAI需要予測に基づく生産計画を運用する。同社はAI需要予測モデルの導入により、安定供給の強化に加え、医薬品廃棄の削減やキャッシュフロー改善など、環境・財務面での効果に期待を寄せている。AI需要予測モデルの導入は日本が第1号だが、今後は海外の製造拠点にも拡大する方針だ。

◎大阪工場、光工場などの製造製品7割が対象 急激な需要変動にも迅速に対応

同社によると、これまでの製造・供給部門における需要予測モデルは、過去実績に基づく統計と担当者の知見を組み合わせたものだったという。これに対し、今回のAIを活用した新たな需要予測モデルを生産計画に導入することで、膨大なデータの非線形な傾向や複雑な相関関係も捉えられるようになり、より高精度かつ網羅的な予測を行うことが可能になるという。さらに、AI予測データに基づき、「人の経験や知見も踏まえて判断を行うことで、需要予測の更新頻度と生産計画への反映における柔軟性を向上させ、急激な需要変動にも迅速に対応可能なモデルとなっている」と指摘する。

◎高精度な予測に基づく在庫の最適化 キャッシュフロー改善など環境・財務面の効果も

当面は、AIが学習可能な十分な過去データが存在し、かつ出荷頻度の高い製品を対象に、AIで需要予測する方針。データの蓄積が進めば、より幅広い製品群へと対象を拡大する。同社はまた、高精度な予測に基づく在庫の最適化は、安定供給の強化のみならず、有効期限切れによる製造済み医薬品廃棄の削減やキャッシュフローの改善など、環境・財務面での効果も期待できるとしている。

同社の吉成友宏グローバル マニュファクチャリング&サプライジャパンサプライチェーン部長は、「今後も、需要予測の高精度化と業務の持続的な効率化を推進し、必要な医薬品を必要なときに、確実に患者さんのもとへお届けするという使命を果たすべく努めたい」と強調した。
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