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厚労省 米ギリアドに業務改善指示 C肝薬など治験薬で700件超の副作用報告遅延

公開日時 2015/02/16 03:51

厚労省は2月13日、米ギリアド社に対し、国内で開発中のC型慢性肝炎治療薬ソホスブビルなど3治験薬において、国外で販売後に発生した重篤な副作用を医薬品医療機器法(旧薬事法)に基づいて定められている期限内に厚生労働大臣に報告しなかったとして、副作用報告体制の確保などの業務改善を指示したと発表した。遅延のあった副作用は同社から既に追加報告され、「新たに安全性上の重大な懸念となる情報はなかった」としている。

 
発表によると、副作用の報告遅延があった治験薬と報告遅延例数は、▽C型慢性肝炎治療薬ソホスブビル(14年6月国内申請):674例(うち死亡89例)、 ▽同薬レジパスビル・ソホスブビル配合剤(14年9月国内申請):3例(死亡例なし)、▽リンパ性白血病薬イデラリシブ(治験中):58例(死亡22例)--で、3治験薬で計735例。同省によると、症例は多岐にわたるが、C肝薬では黄疸や肝硬変、肝不全なども見られたという。これら国外で市販された後に発生した副作用について、ギリアド社は日本国内治験中に把握していたにもかかわらず、定められた期限(知った日から7日または15日以内)にしなかったとして、厚労省は同法に基づく治験業務改善の指示を行った。
 
指示内容は、▽国内及び国外で発生した被験薬に関する副作用等の情報について、速やかに把握し、直ちに必要な対応を行うとともに、定められた期限内に確実に報告するように、体制の構築、手順書の整備、教育訓練等、必要な措置を講じること▽治験国内管理人であるパレクセル・インターナショナル及びシミックとともに、国内及び国外で発生した副作用等の情報など、治験の適切な実施に当たって必要な情報を収集し、直ちに共有できるように、必要な措置を講じること▽治験の依頼等に際して、日本の法令に係る正確な情報を把握できるように、必要な措置を講じること▽改善指示発出後1か月以内に、是正措置及び再発防止策に係る改善計画を策定して、厚労省に提出すること--。
 
指示を受けギリアド社は同日、報告遅延の原因について「日本国外における市販後安全性情報の日本国内関係機関への報告義務に対する弊社の認識不足、日本法人との連携不足にある」とし、「改善計画を策定し速やかに提出する予定である」と発表した。その中で、被験者とその家族、医療関係者にお詫びを述べるとともに「改めて各種法令等の遵守の徹底をはかり、再発防止に向けて真摯に取り組み、信頼回復に努める」とした。
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