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第一三共 中山社長インタビュー 医療者、患者からもっと評価される企業を目指す

公開日時 2015/04/06 03:52

第一三共の中山讓治社長はこのほど本誌とのインタビューに応じ、地域包括ケア時代に求められる製薬企業経営の方針や視点について語った。国内営業体制やMRについて中山社長は、「大事なことはクライアントにどれだけ評価されるかだ。これを重視すべきとずっと言い聞かせてきた。究極の顧客である医師や患者さんにもっと評価される会社を目指したい。その延長線上に国内トップがある。まさにこの方向にむかって取り組んでおり、それに近づいていると感じている」と強調した。


◎新薬2剤で2015年は決戦の年に


中山社長は国内医薬品マーケットについて、「GE品の急激な市場浸透に伴い、長期収載品への影響を当社も想定以上に受けている。大変厳しい要素があるが、同時に、我々は国内営業の体制をいかに強くするかにも取り組んだところ」と述べ、革新的な新薬を市場浸透させることで長期収載品の落ち込みはカバーできるとの見解を示した。
その上で同社の戦略については、「これまでの業績はオルメテックに支えられてきた。しかし欧米で特許切れが控えており、これに伴う価格プレッシャーも強まると予想している。我々はその後継品としてリクシアナへの投資に注力しており、この春には米国で承認を得るに至った。まさに2015年は“血栓”(決戦)の年になるだろう」と強調した。またエフィエントとリクシアナという2つの新薬が出揃ったことについて、「新しい第一三共のイメージで本格的に稼働する。リクシアナを成長させるためには新たなデータも必要になるので、そこへの投資を惜しみなくやってきたい」と述べた。


◎医薬品は“コモディティー”ではない


一方で地域包括ケアやジェネリックの使用促進など、高齢者の急激な増加を見据えた医療政策が相次いで打ち出されていることに対し中山社長は、「私自身は医薬品と医療をそもそもどう捉えるべきか国全体で明確にしていかなければならないと考えている。本質的には共通の社会資本だと思う」と強調。「高齢化が進む 中で、最低限どんな医療が必要で、これを国民が恩恵にあずかったうえで、高齢化社会でも皆ががんばって国の成長を実現する絵を描かないといけない」とした。


さらに「新薬メーカーはアンメットニーズに応えていかなければならない。新薬メーカーもGEメーカーもそれぞれの役割の中で共存しなければならない。ただ大事なことは、医薬品は“コモディティー”ではないということだ。ここを明確に分けて議論しなければならない」と指摘。「効率性と市場競争を単純に勘違いしてしまうことがある。卸のMSさんは命がけで医薬品を医療機関に届けている。一方で我々も安定供給にはコストがかかってもやるべきものだと考えている。これをビジネスライクに捉えてしまっては社会の共有資本として見られなくなる。ここを認識してもらわなければいけな い」と述べ、「だからこそ、MRにはプライドをもって仕事をしてほしい。この一点は絶対に間違ってはならないのだと思う」との見解を示した。


変革期における製薬企業の使命や役割について中山社長は、「一つは経済成長にどう貢献できるかを発信していかなければいけない。我々は知的集約型産業である。国内における様々な知見やアカデミアとのオープンイノベーションを進めることで、さらに日本の知財能力や付加価値をあげていくことに取り組むべきだ。これによりもっと裾野は広がるのではないか。是非もっているポテンシャルを見て欲しいと思う」と述べた。


※本インタビューの全文はMonthlyミクス4月号およびミクスOnlineに掲載されています。ミクスOnlineで閲覧する場合は、こちら(プレミア会員限定)。 

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