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キッセイ・14年度業績 減収減益 薬価改定やGE影響大きく 15年度にユリーフOD錠発売へ

公開日時 2015/05/13 03:50

キッセイ薬品は5月12日、2015年3月期(14年度)決算を発表し、医薬品事業は売上596億9400万円、前期比2.3%減だった。主力品の前立腺肥大症に伴う排尿障害改善薬ユリーフや腎性貧血治療薬でバイオシミラー(バイオ後続品)のエポエチンアルファBS注JCR」といった新製品群は増収となったが、薬価改定やジェネリックの市場浸透が響いた。15年度はユリーフの口腔内崩壊(OD)錠の発売を計画、服薬コンプライアンスの向上を図るとともに、18年12月に特許満了を迎えるユリーフのライフサイクルマネジメントの一環としてもOD錠の販売に取り組む。

連結業績は売上701億1000万円(前期比0.4%減)、営業利益83億3400万円(32.2%減)、経常利益105億8400万円(21.8%減)、純利益71億6500万円(21.2%減)――の減収減益だった。長期収載品比率は14年度に約30%だが、15年度はユリーフ、糖尿病治療用配合薬グルベスの成長などによって同比率は27%程度になる見込み。

■バイオシミラーのエポエチンアルファBS注JCR 市場シェア56%に

ユリーフはα1A受容体拮抗薬市場で売上トップシェア製品。第一三共と共同販売しており、シェアは13年度の38%から14年度に42%に拡大した。14年度は専門診療科の泌尿器科だけでなく、非専門の内科にも情報提供先を広げ、採用施設を増やしたという。同剤の売上は両社合算かつ薬価ベースで310億円を超え、「発売当初に300億円超を目指していたが、14年度に達成した」としている。

エポエチンアルファBS注JCRは売上57億1400万円、前期比2.1%増だった。薬価改定で18%(汎用規格)の薬価引き下げを受けたなかでの増収となる。同社によると、エポジンやエスポーといった短期型ESA製剤市場で同BS注JCRは14年度にシェア56%と過半数に達した。同剤の対象施設約4000軒のうち2300軒で採用されているが、15年度は「さらに採用施設の拡大、処方増加を図る」と更なるシェア拡大を目指す。

なお、長期収載品の高脂血症治療薬ベザトールなどは14年度に2割以上の減収となった。

【14年度連結業績(前年同期比) 15年度予想(前年同期比)】
売上高701億1000万円(0.4%減) 705億円(0.6%増)
営業利益83億3400万円(32.2%減) 87億円(4.4%増)
経常利益105億8400万円(21.8%減) 94億円(11.2%減)
純利益71億6500万円(21.2%減) 68億円(5.1%減)

【14年度の主要製品売上(前年同期実績) 15年度予想、億円】
ユリーフ 140(133)149
グルファスト 34(34)34
グルべス 33(25)42
サラジェン 12(12)14
エポエチンアルファBS注JCR 57(55)60
ベザトール 43(55)37
ウテメリン 32(39)30
キサンボン 8(10)7
リザベン点眼液 15(15)13
リザベン 12(14)11
ドメナン 1(1)1
フラグミン 3(4)2
リズモンTG点眼液 4(4)3
ゾラデックス1.8mgデポ 6(7)6
フルスタン 6(6)6
注)1億円未満切捨て
 

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