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キョーリン製薬・14年度業績 医薬品事業1.9%増収 喘息薬フルティフォームとGEがけん引

公開日時 2015/05/14 03:51

キョーリン製薬ホールディングスは5月13日、2015年3月期(14年度)決算を発表し、医薬品事業の売上は1118億円、前期比1.9%増となった。喘息治療配合薬フルティフォームやジェネリック(GE)事業の増収で、14年4月の薬価改定の影響や長期収載品の減収をカバーした。ただ、導入品でもあるフルティフォームとGEは原価が高い。このため連結業績における原価率は41.2%と前期より2.6ポイント上昇し、研究開発費の増加などもあり、営業利益は2ケタの減益となった。

フルティフォームの14年度売上は36億円。15年度は103億円を目標にする。14年12月に長期投与が可能となり、吸入力に関わらず簡単な操作で服薬できる利便性の良いエアゾール製剤であることなどを訴求して売上拡大を目指す。また、フルティフォームは長期投与制限の関係で、14年度は主に14日処方用製剤が使われていたが、15年度は30日処方用製剤の販売に注力する。これにより原価率の低減も見込む。

同社最主力品で14年度売上が412億円だった気管支喘息・アレルギー性鼻炎治療薬キプレスの特許切れが近づいていることから、同社では、今後のキプレス減収を補う意味合いからも、フルティフォームへの期待が高い。

なお、子会社別の業績は、杏林製薬が売上985億円(前期比0.8%増)、営業利益122億円(20.8%減)、GE事業を展開しているキョーリンリメディオは売上164億円(32.3%増)、営業利益21億円(110.0%増)だった。15年度計画では杏林製薬が売上1053億円、営業利益133億円、キョーリンリメディオが売上185億円、営業利益23億円――と設定した。

【14年度連結業績(前年同期比) 15年度予想(前年同期比)】
売上高1131億2100万円(1.5%増) 1202億円(6.3%増)
営業利益147億3700万円(16.3%減) 160億円(8.6%増)
経常利益154億9000万円(15.3%減) 163億円(5.2%減)
純利益120億6400万円(0.3%増) 115億円(4.7%減)

【14年度の主要製品売上(前年同期実績) 15年度予想、億円】
キプレス 412(402)418
ムコダイン 140(184)118
ペンタサ 172(186)171
ウリトス(自社販売) 73(81)79
ケタス 21(28)17
フルティフォーム 36(6)103
ジェネリック計 155(120)182

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