杏林製薬 国内のSLE新規治療薬候補の共同開発とライセンス契約締結 米・Hinge Bio社と
公開日時 2025/10/02 04:49
杏林製薬は10月1日、米国のHinge Bio社との間で、同社が創製した全身性エリテマトーデス(SLE)等の新規治療薬候補であるHB2198について、共同開発およびライセンス契約を締結したと発表した。契約に基づき、杏林製薬は日本における開発と販売に関する独占的権利を取得する。
契約に基づき、杏林製薬はHinge Bio社に対して契約一時金として1000万ドルを支払い、開発から製造販売承認の取得、一定の正味売上高の達成によりマイルストンペイメントとして、SLE適応について合計9500万ドル、SLE以外の適応症について一定額を支払う。加えて正味売上高に応じた段階的ロイヤリティを支払う。また、Hinge Bio社が行う臨床開発費用の一部を負担する。なお、2026年度3月期連結業績への影響として、契約一時金を販売費と一般管理費(研究開発費)に計上する。
HB2198は、Hinge Bio社独自のプラットフォームより見出されたヒト化二重特異性抗体。自己免疫疾患の発症に深く関与するB細胞の表面に存在するCD19およびCD20分子を同時に標的とし、循環血液とリンパ組織の両方で迅速かつ強力にB細胞を除去することによる免疫システムの“リセット”を目指す。現在、米国でSLEの患者を対象とした第1相臨床試験の準備が進められている。