エーザイ ALS薬として高用量メコバラミン製剤を承認申請
公開日時 2015/06/04 03:50
エーザイはこのほど、筋萎縮性側索硬化症(ALS)に用いる薬剤としてメコバラミンの高用量製剤(開発コード「E0302」)を日本で承認申請したと発表した。申請は5月27日付。メコバラミンは末梢神経障害などの治療薬としてメチコバールとして販売されているが、今回の承認申請では承認用量の50~100倍量である1回25mg~50mgを筋肉内投与するもので、凍結乾燥注射剤として新規に開発された。
ALSは重篤な筋肉の萎縮と筋力低下をきたす神経変性疾患で進行性の難病です。治験(761試験)では、メコバラミン投与群(25mg及び50mg投与群)では、プラセボ投与群に比較して、人工呼吸器使用または死亡までのイベント発生までの期間の延長傾向と日本語版改訂ALS機能評価スケール「ALSFRS-R」スコアの主要評価項目において、統計学的有意差は確認できなかったが、追加解析の結果、ALS発症後12カ月以内に治療を開始した患者において高用量メコバラミンによるイベント発生までの期間延長とALSFRS-Rスコアの低下抑制が認められた。