iPS細胞由来2製品を審議へ パーキンソン病、虚血性心筋症による重症心不全が対象 2月19日の部会で
公開日時 2026/02/16 04:49
厚生労働省は2月19日に薬事審議会の再生医療等製品・生物由来技術部会を開き、iPS細胞由来の再生医療等製品2製品の承認の可否を審議する。ひとつは住友ファーマが承認申請したパーキンソン病を対象疾患とする非自己iPS細胞由来ドパミン神経前駆細胞・アムシェプリ。もうひとつは大阪大学発バイオベンチャー企業のクオリプスが申請した虚血性心筋症による重症心不全を対象疾患とするヒト(同種)iPS細胞由来心筋細胞シートのリハートとなる。承認時期によっては、世界初のiPS細胞由来製品となる可能性がある。
◎住友ファーマ・木村社長 「おそらく条件及び期限付き承認になる」
アムシェプリ(一般名:ラグネプロセル、開発コード:CT1-DAP001/DSP-1083)は住友ファーマが2025年8月に、進行期パーキンソン病患者のオフ時の運動症状の改善を予定効能として承認申請したもの。厚労省から先駆け審査制度の指定を受けている。申請は、京都大学iPS細胞研究所(CiRA)が京都大学医学部附属病院と連携して実施した医師主導治験のデータに基づく。
同治験では7人のパーキンソン病患者を対象にラグネプロセルを脳内の被殻に両側移植した。その結果、重篤な有害事象は発生せず、iPS細胞由来のドパミン神経前駆細胞は生着し、ドパミンを産生することなどが確認された。
住友ファーマの木村徹代表取締役社長はこれまでに、25年度中の承認取得に意欲をみせるとともに、承認の枠組みは「おそらく条件及び期限付き承認になる」との見方を示している。
リハート(開発コード:IPSOC-1)は、クオリプスが25年4月に、「薬物治療や侵襲的治療を含む標準治療で効果不十分な虚血性心筋症による重症心不全の治療」を予定効能として承認申請したもの。ヒト(同種)iPS細胞から分化誘導させた心筋細胞をシート状に形成した再生医療等製品で、シート状に加工された本品を心臓に移植する方法により使用する。大阪大学医学部附属病院を中心とする4施設で8例の医師主導治験が実施され、この治験の結果をもとに申請に至った。同社も、承認の枠組みは条件及び期限付き承認となることを想定している。
同製品は、厚労省から虚血性心筋症による重症心不全を対象とした希少疾病用再生医療等製品に指定されている。