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新興国市場ナンバーワンの成長率を誇る会社は? 投資会社調査

公開日時 2015/07/01 03:50

2015年第1四半期までの1年間(2014年4月-2015年3月)で、新興国市場における売上の成長率でトップになったのは、英アストラゼネカ(AZ)だった。米投資顧問会社Bernstein & Co社のまとめた報告書で明らかになった。米医薬専門誌「Fierce Pharma」6月23日付が報じた。


調査は、製薬大手7社(ファイザー、サノフィ、AZ、米メルク、ノバルティス、ロシュ、イーライリリー)の過去数年と今年第1四半期の新興国における進出状況や販売状況を検討した。


◎トップのAZは14%成長遂げる



トップとなったAZは、過去1年間で新興国において14%の成長を示した。2位は、ファイザーとサノフィが10%成長で同位となった。一方で、米メルクは6%程度、リリーは今年第1四半期が4%となった。


国別の内訳をみると、新興国市場で伸長した企業は、中国市場での伸びが大きく、AZは新興国市場売上の半分を中国で売り上げている。


過去1年間の新興国市場での成長率は、7社平均で対前年比9.4%増、第1四半期では8.8%増となった。過去数年は連続して二桁成長を示しており、やや減速した感はある。価への圧力や経済全体の成長スピードの減速傾向が影響しているとみられる。ただ、米国市場では、過去1年では1.3%減、第1四半期は成長に転じたものの、2%増に留まっている。その他の市場の平均は、過去1年間で2%減、第1四半期は3.9%減を示しており、こうした中で新興国市場のプレゼンスは依然として大きい。



◎サノフィ 新興国市場の売上は32%に


各社の新興国市場の売上比率をみると、サノフィが全売上のうち、32%でトップ。AZの27%、ノバルティスの26%が続く。ただ、AZは、主力品ネキシウムが米国で特許切れしたことを受け、相対的に新興国市場のシェアが伸長していることも指摘されている。そのほか、ファイザーとロシュはともに24%、イーライリリーは16%だった。


Bernstein & Co社のアナリストTim Anderson氏は、新興国市場の景気は減速傾向を示しているが、まだ投資の意義はあると指摘。「新興国の利ザヤは先進国の半分に過ぎない。ただ、総体的にプレゼンスを確立することが、長期収載品から革新的新薬へと長期的、段階的にシフトすることにつながる」と説明し、新興国市場での新薬を成長させるためには長期的な戦略が必要との見方を示している。

 

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