最終決戦は11月22日(日)星薬科大学にて!
医療環境に打ち勝つMRのエントリー求む!
第2回のテーマは「地域への医療貢献」
第2回MRナンバー1コンテストが11月22日(日)の午後、星薬科大学(東京都品川区)で開催される。今回のテーマは、ずばり「地域への医療貢献」。医療環境が大きく変化するなかで、製薬企業も地域・エリアを重視した活動への転換が求められている。1次審査の書類・動画PR、小論文を経て選ばれたファイナリストの中から、2次審査での各種パフォーマンスを行い、今年のMRナンバー1を選出する。MRナンバー1コンテスト実行委員会は、9月1日の参加者応募に先立って座談会を開催した。どんなMRが第2回の栄冠を掴むことができるか、座談会での熱い議論に耳を傾けて欲しい。
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司会 沼田 佳之
Monthlyミクス編集長 |
吉田 智美
health communication
facilitator |
木村 隆夫
木村情報技術社長 |
池上 文尋
実行委員長
メディエンスCEO |
小久保 光昭
コクボ教育企画 |
木村 恵理
フリーライター |
望月 英梨
Monthlyミクス編集部 |
MR活動も転換期
司会・沼田 きょうは第2回MRナンバー1コンテストの実行委員会のメンバーにお集まりいただきました。MR活動も大きな転換期を迎えています。座談会の冒頭にあたり、まずMRを取り巻く環境について皆さんのご所見を聞かせてください。では、小久保さんからお願いします。
小久保 現在、6万人強のMRが認定資格を持って活動している。昨今は病院の訪問規制が強化されるなど、医師とリレーションは以前に比べて落ちているようだ。実際に医師との面談数や面談時間の調査結果をみても1日10人会えるか、それも1分程度という短い時間の中で、本当にMRの社会的使命を果たしているか疑問視されているのが現状だ。
一方でMSLという新たな職種が注目されてきた。聞くところによると、MRが果たせない活動として、臨床研究に対するアドバイスやエビデンスに基づく科学的情報の提供などを行うという。これもかなりの部分はMRがデキル仕事だと思う。私はMRとMSLが二重構造となることを懸念している。MR経験のある立場で言うならば、もっとMRを元気づけることが大事だ。本来のMR活動のできる環境づくりが大切ではないか。その上で医療関係者から理解されるMRを我々は応援していかなければいけないのだ。
沼田 小久保さんの抱かれる懸念は、まさにMRを取り巻く環境の変化ですね。ここにどう応えるかが我々に課された役割だと認識している。次に、教育研修に深く携わった立場で吉田さんから発言をお願いします。
吉田 最近は教育だけでなく、市民の方々と一緒に医療をどう変えていくかについての活動に参画している。私が医療者や市民の方々と活動するきっかけになったのは、リアルな現場を知りたいとの想いからだ。参加して驚いたのは、MRや製薬企業の方の参加が非常に少なかったこと。その結果、医療者と企業の意識に差があることを感じるようになった。医療者はMR活動を単なるセールスとしか捉えていない。そこに誤解が生じていると感じた。
一方、市民側の活動を通じて思うことは、MRに市民としての発言が極めて少ない。あるいは市民としての当事者意識をMRが持っていない。よって、セールスという誤解を払拭できないでいる気がした。とは言え、医師側もMRに感謝する気持ちもある。私はこうしたギャップや誤解を取り除くことが、まずは重要と考えた。
沼田 やはり患者の立場、市民の立場の意識をもって医療に接することが大切ですね。
吉田 そうですね。やはり生活者として、将来医療を受ける、介護を受けるというという感覚を持つことが大切なのではと思います。
沼田 ありがとうございました。次に、ちょっと切り口を変えて木村社長におたずねします。マルチチャネルの台頭に伴い、医療者側の情報アクセスに変化が見られます。MRとチャネルとの融合を考える時代になったのだと思いますが、木村社長はどう見られますか。
木村 病院の訪問規制がますます厳しくなっている。そのような状況の中で、MRの効率性をサポートすることが我々に求められる。弊社はWeb講演会のサービスを提供しているが、すでに業界全体としては実施回数が年間1500回位に増えた。今後、1700回位まで増加するとの予測もある。1社あたりでみると、年間で100回程度開催する企業もある。MRはWeb講演会の案内だけになっているという話も良く耳にする。一方で新薬はMRがやるが、長期収載品などはeディテーリングなどの3rd partyが担うような時代にもなった。MRによっては、従来のリアルな訪問活動に加えて、Web講演会やデジタルコンテンツをどう活用するかが課題になっている。そこにMR間の差が生じたりすることもある。マルチチャネルマーケティングの多くがデジタルの世界になるなかで、MRがこうしたコンテンツをいかに活用して、面会効率を高めるかが重要になっている。
沼田 まさにデジタルとリアルを融合できるMRが求められるのではないかと思います。最後にミクス編集部の望月さんから、日頃の取材を通じたMRの変化についてお話し下さい。
望月 一番大きい変化はジェネリック品の数量シェア80%目標が政府から示されたことだと思う。先日取材した中医協でも、薬価算定組織の委員長からMR活動に対する苦言が呈された。取材するなかでも、MRが流通を阻害しているとの声を聞くこともある。高齢化が進む中でポリファーマシーが問題になっている。無駄な投薬を増やしているだけだとの指摘もある。
本当にMRは今何をすべきか。適正な情報提供とは、適正使用とは、という問題をもっと考えるべき時期にあるのではないか。本当に企業に所属するMRが大きく減少する時代となってもおかしくない。
MRの役割を明確化し、モチベートする
沼田 ありがとうございました。皆さんの意見を聞いて、改めてMRを取り巻く環境変化の大きさを感じると同時に、これからのMR活動をどう考えるかが重要なタイミングに差しかかっているという気持ちになりました。
ここからが本題です。第2回MRナンバー1コンテンスを開催する意義について実行委員長の池上さんに決意表明と目的について語って頂きましょう。
池上 率直に言って危機感がある。本当にMRが役に立っているのかが明確になっていないから、こうした議論が出てくる。我々としては、こうしたMRを取り巻く環境変化を直視し、どう乗り切るかについて、もっと議論し、MRの役割を明確化し、モチベートしていくことが求められているのだと思う。
昨年開催した第1回MRナンバー1コンテストは、「医療への貢献」をテーマに開催した。ここに応募して頂いたMRはトップランナーとしてエントリーした人達であり、敬意を表したい。私は第1回のファイナリストに選ばれた5人のパフォーマンスを見てとても感動した。素晴らしいものだった。ただ、患者や医療者の立場からみると、まだまだ貢献に至っていないとの声も頂いた。
一方で、運営にも課題を残した。審査について公平性をどう担保するかなどだ。第2回はもっと進化させた形で行いたい。第2回はもっと分かりやすい形で「地域への医療貢献」をテーマに掲げ、エントリーするMRさんにはそこの部分を表現し、競って欲しいと考えている。
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