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政府 16年4月の薬価・診療報酬改定「本体マイナス」で調整スタート

公開日時 2015/11/25 03:51

政府は2016年4月実施の薬価・診療報酬改定について、本体マイナスとする方向で調整に入った。次期改定の焦点となる改定率について財務省は、16年度予算概算要求時点の社会保障費の伸び6700億円を5000億円弱にまで抑制する方針を示している。これまで5000億円程度としていたが、一歩切り込んだ形で、差額分である1700億円超を薬価の引き下げや診療報酬改定以外に、調剤報酬の抜本的見直しや、後発医薬品の価格引き下げなどで賄う方針。ただ、マイナス改定には日本医師会など診療側の強い反発が予測され、改定率をめぐる議論は与党自民党などを巻き込んで12月中下旬に予定される16年度予算案の財務省原案内示までもつれ込む可能性が高い。


11月24日に開かれた経済財政諮問会議では、“マイナス改定”を求める声がついだ。同日、麻生太郎財務相に手渡された財務省の財政制度等審議会の「2016年度予算の編成等に関する建議」、諮問会議の民間議員はともに、患者負担や保険料が増加する中で、物価・賃金が減少傾向を示す中で、診療報酬本体の引き下げを主張した。


◎諮問会議 民間議員は後発医薬品半額以下への引き下げ求める


諮問会議の民間議員は、診療報酬本体について、▽高度急性期、急性期病床からの転換をうながすために、看護配置7対1の急性期病床の要件厳格化、診療報酬引き下げ、▽医療必要度の低い療養病床は、医療従事者の配置を緩和し、診療報酬引き下げ、▽DPC(包括払い)適用の病院、治療範囲拡大——を求めた。さらに、調剤報酬については、院外処方が院内処方の1.2〜1.5倍の高値であることから、患者本位の価値に見合った報酬とするために、いわゆる門前薬局などの調剤報酬の適正化を求めた。かかりつけ薬局については、医師との役割分担や健康増進サービスにおいて果たすべき役割を明確化することを求めた。


薬価については、後発医薬品の価格を先発医薬品の半額以下に引き下げることを求め、特許の切れた先発医薬品の価値も大胆に引き下げるべきとした。そのほか、▽湿布などの市販品類似薬の保険除外、▽薬剤流通の適正化に向け、未妥結減算の改善、▽市場実勢価格を踏まえた薬価改定の実施——を求めた。


◎財政審・建議 薬価調査2016年中に実施を 調剤報酬は抜本的、ゼロベースで見直し
 

財政審の建議では、「持続可能性を確保するための制度の見直しが急務」と指摘し、診療報酬のマイナス改定や診療報酬関連の制度改革を行うことを提案した。

薬価については、継続的なマイナス改定が行われているが、市場実勢価格を反映しているに過ぎないと指摘。「診療報酬本体の財源にはなりえない」とした。2017年4月に予定される消費税増税を見据え国民の負担が増加しないよう、2016年中に薬価調査を実施し、直近の市場実勢価格を反映することを必須とした。この薬価調査の実施は遅くとも16年央までに決定すべきとした。薬価調査に基づく2016、17、18年度の3年連続薬価改定を求めた格好だが、その後の頻度については18年度までの改定実績、17年中に行われる薬価調査の結果を踏まえ、遅くとも18年央を目途に結論を得るべきとした。新薬創出加算については仮に本格導入を検討するのであれば、費用対効果評価の本格実施を前提とした上で、真に有用な新薬などを評価する枠組みとして重点化すべきとした。


後発医薬品の使用促進については、一定の期間を経ても後発医薬品へ置き換えが図られていない場合の特例引き下げ措置(いわゆる、Z2)は、新目標を踏まえた置換率の閾値の見直しや引き下げ率の拡大を図るべきとした。


調剤報酬については、「診療報酬本体とは別に、ゼロベースかつ抜本的かつ構造的な見直しが必要」と指摘。全体的な水準の引き下げを図りつつ、新にかかりつけ薬局の機能を果たす保険薬局については手厚い配分を行うことも提案した。


調剤基本料は、大型門前薬局を念頭に、集中率や処方箋枚数を基準に低い点数が設定されているが、この対象拡充や点数の引下げを図るべきとした。基準調剤加算も、集中率要件の大幅な引下げ、備蓄数の引き上げなどの算定要件の厳格化、24時間対応を実績評価などの見直しが必要とした。また、後発医薬品の取り組みが不十分な保険薬局については、原産措置の導入を図ることが適当とした。


調剤料については、全体の水準を半分程度に引き下げつつ、投与日数に応じた点数の増加をなだらかにすることを求め、段階的に院内処方と同様に投与日数や剤型にかかわらず定額とすべきとした。一包化加算についても点数を大幅に引き下げるとともに、投与日数に連動した点数配分の廃止を求めた。

一方で、かかりつけ機能を評価する薬学管理料については、服薬指導の意義、患者にとっての利点、これまでの管理指導による具体的な成果を分析し、要件を厳格化した上で、真に効果的に継続的、かつ一元的な管理指導を行っている薬局に限り、高い点数配分を行うことを求めた。

そのほか、かかりつけ医普及の観点から地域包括診療料の必要な要件緩和を行うことなどが盛り込まれた。

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