米バイオテクノロジー産業協会（BIO）は今年から、同協会の団体名称を「バイオテクノロジー産業協会」（Biotechnology Industry Organization）から「バイオテクノロジーイノベーション協会」（Biotechnology Innovation Organization）に変更した。同協会が、1月4日、発表した。名称は変更したが、略称のBIOに変更はない。

BIOは、医薬品のみならず、食品、農業製品、工業製品などの研究、開発や製造にバイオテクノロジーを駆使する企業や研究機関、州立のバイオテクセンターなどで構成される団体だが、すでに創立22年を数える。

BIOでは、今回の名称の変更をバイオテクノロジーの進歩やメンバー企業が弛まぬイノベーションを目指すなどの観点から、「イノベーション」を入れ、時代にマッチしたものにしたと説明している。

BIOのJim Greenwood理事長兼CEOは、「今回の名称変更は我々の使命や我々が提供する価値を変えるものではない。我々は、我々のメンバーが行っていることや彼らが誰で、どのような考えを持っているかを端的に表そうとした」と述べた。その上で、「我々のメンバーは、地球上で最もイノバティブな人々の一部である。バイオテク企業と研究機関では、（今と）違いのある未来を＜見る＞ことができる科学者や経営者で満ち溢れている。そして、彼らは、歴史の方向を変えるためにイノベーションを行う」と話した。

Greenwood理事長兼CEOは、BIOの名称とアイデンティティは、メンバーが導く社会への貢献や発見を反映する必要があるとの考えを示し、名称変更の意図を説明した。BIOメンバーの具体的な社会への貢献として、現在、250以上のバイオテクノロジーを活用した医薬品やワクチンなどを患者に提供していることや病害虫から保護し生産力を向上させた農産物、再生可能エネルギーとして注目されるバイオ燃料を製造するバイオリファイナリーが普及したことなどを説明した。