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抗リウマチ薬ヒュミラ 16年特許切れでもプラス成長か 米でバイオ後続品の上市困難で

公開日時 2016/02/24 03:51

市場調査会社の英国エバリュエート社はこのほど、2016年に特許切れを迎えるアッヴィのヒト型抗ヒトTNFαモノクローナル抗体製剤ヒュミラについて、米国でバイオ後続品の上市が困難なため、特許切れによる減収影響はないとの調査分析レポートをまとめた。ヒュミラは世界で関節リウマチや乾癬などの適応を持ち、世界売上トップの製品。レポートでは、ヒュミラの16年売上予測は157億ドルと世界売上トップを維持し、16-17年の年平均成長率はプラス5%と試算している。

文末の「関連ファイル」に、16年の市場予測として、企業売上トップ10、製品売上トップ10、特許切れする大型品、上市見込みの大型新薬――の資料を掲載しました(2月24日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

この調査分析は、同社の編集チーム「EP Vantage(イー・ピー・バンテージ)」の業界展望レポート「製薬・バイオテクプレビュー2016」としてまとめられている。

米国ではバイオ後続品の審査・承認ルール作りが遅れ、初めてのバイオ後続品は15年3月に承認された。レポートでは、「米国におけるバイオ後続品の上市が困難であるため、特許切れ企業に与える影響が最小限に留まる」と分析している。ただ、不安材料のひとつに“薬価”をあげ、「国や保険機関、個人といった薬剤支出をする関係者による薬価に対する懸念はすでにバリュエーション(=投資の価値計算や事業の経済性評価)に影響を与えており、さらなるバリュエーション下落があり得るかもしれない」と指摘し、先発品価格の引き下げ圧力の方が脅威になるとの見方も示している。

■16年上市見込み新薬 ギリアドの抗HIV薬、ロシュの抗PD-L1抗体など

16年に特許切れを迎える他のブロックバスター製品の16-17年の年平均成長率は、喘息治療薬アドエア(GSK)がマイナス23%、高脂血症治療薬クレストール(AZ)がマイナス45%、高脂血症治療薬ゼチア(メルク)がマイナス58%、降圧剤ベニカー(第一三共)がマイナス30%――などと試算している。

一方、16年に上市見込みの大型製品では、ギリアド・サイエンシズの抗HIV薬Tenofovir alafenamideが20年に売上37億ドルになるとし、「16年に上市する最大の新薬になる」と分析。ロシュの非小細胞肺がん治療に用いる抗PD-L1抗体Atezolizumab、同社の多発性硬化症治療薬Ocrelizumab、メルクのC型肝炎治療薬Grazoprevir/Elbasvirは、いずれも20年に20億ドル以上の売上になるとしている。

<編集部からのお知らせ>
ニュース記事に添付している図表ファイルについて、今後は原則、配信日当日のみフリー公開とさせていただきます。その後はプレミア会員限定コンテンツになります。

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