中医協薬価専門部会が10月29日に開かれ、令和8年度薬価改定のうち、長期収載品、後発医薬品、バイオ後続品(バイオシミラー)の薬価と薬価の下支えについて議論した。本誌は、各側委員と関係業界との質疑の内容を議事要旨として公開する。
城山部会長:ただいまより第240回中央社会保険医療協議会、薬価専門部会を開催いたします。本日は、令和8年度薬価改定についてを議題とします。事務局より資料が提出されておりますので、ご説明をお願いいたします。
(事務局の資料説明 略)
城山部会長:それでは、ただいまの説明に関して、ご意見などございましたらお願いいたします。江澤委員お願いします。
江澤委員:はい、ありがとうございます。それでは論点に沿って意見を述べさせていただきます。資料「薬―1」14ページの長期収載品に関わる論点についてです。今回は、後発医薬品への置き換え率が高まっていることを踏まえ、長期収載品の価格引下げルールについては簡素化し、また早期に適用することをご提案いただいたと受け止めております。総論として、こうした方向性は長期収載品への依存から脱却し、より高い創薬力を目指す方向にも合致していることから、異論はありません。
ただし、必要な医薬品が安定的に供給されることを大前提とした上で、進めるべきことであると考えております。以上を前提といたしまして、各論についてコメントをさせていただきます。
まず、長期収載品の価格引下げルールについてです。1つ目のポツのG1/G2ルールの適用が原則として、後発品上市後10年を経過してからとなっていることについては、後発品置き換え率が高まっている現状も考慮したZ2のあり方も踏まえ、10年の期間がどこまで短縮できるのか検討してはどうかと考えております。
2つ目のポツです。G2ルールについては、現在適用されている品目数など、このルールの運用状況を確認した上で、継続の要否を検討すべきと考えています。
3つ目のポツにつきまして、Z2やCにおいて、後発品の置き換え率により、引き下げ率を2段階に設定することについても、同じく現行の運用状況を見た上で一本化が可能かどうかを検討してはどうかと思います。
続きまして、4つ目のポツにつきまして、G1の適用が完了した長期収載品について、薬価に配慮する必要性の有無、例えば、長期収載品メーカーが有していた有効性や安全性等に関する情報の提供義務などを確認した上で検討すべきと考えております。
次に、引下げの下限円滑実施係数についてです。資料「薬―1」12ページの資料(引下げの下限と円滑実施係数)では、両者の適用事例は極めて少数であり、これらのルールの必要性については、廃止する方向でやむを得ないものとも考えております。
続いて、バイオ先行品への引下げルールの適用につきましては、特許期間終了後は、先発品の価格を引下げ、後発品に置き換えを進めていくという、G1/G2の政策目標からすれば、バイオAGとバイオシミラーでG1・G2の適用を区別する必要性があるのかどうか、この点については、事務局におうかがいしたいと思っております。
続きまして、資料「薬―1」25ページの、AG、バイオAGにかかわる論点についてコメントさせていただきます。1つ目のポツ、バイオAGについて、医療保険財政的には、バイオシミラーを普及させる必要性があることは理解しておりますが、その一方で、臨床現場としては、バイオAGが選択されやすい素地にあると察しております。この問題を解決するためには、バイオAGの価格に対し、一程程度価格を抑えたバイオシミラーの薬価を設定することが必要と考えております。
あくまで現行のバイオAGの薬価の設定を維持した上で、医療保険の持続や、患者負担も踏まえて、どういった対応がふさわしいのか、事務局にはご検討いただきたいと思っております。
資料「薬―1」24ページにAGの収載によるシェアの推移が示されておりますが、AGと後発品のあり方自体が問われている問題と認識しております。AGの薬価は当然、先発品より低く抑えられるべきであり、一方で、先発品企業へのライセンス料といった複雑な背景もあり、後発品との市場バランスを踏まえた対応は、幅広い視野で検討していくべき重要な課題であり、引き続き検討していくべきものであります。
また、後段については、企業間の契約であるために、客観的にAGであるか否かを判断することが困難ということですが、これは薬価で対応すべき問題なのか、あるいは薬機法等の関連する法規で対応すべきものなのか、そのあたりの整理について事務局におうかがいしたいと思います。
続きまして、資料「薬―1」35ページの後発品の価格帯集約にかかわる論点についてコメントいたします。今回は、価格帯を集約するルールに該当しづらい品目も出てきている実態を踏まえ、例外の存在を実態に即して認めてはどうかという提案がなされているものと理解をしております。
1つ目のポツにつきまして、注射薬、バイオシミラーの品目数が少ないことを踏まえると、価格帯集約が行えない実態も理解いたしますが、そもそも価格帯の集約を行ったのは、品目数が多く、価格がバラついていることが、後発品の普及を妨げている点にあったかと理解をしております。したがいまして、単に価格帯の統一が難しくなったから元に戻すということではなく、例外的な扱いを認める必要性や、例外を許容できる取り扱いなどの判断基準について十分に検討した上で、対応すべきと考えます。
したがいまして、最高価格の30%を下回る算定額となる後発品の価格帯集約や内用薬・外用薬の拡大・集約の実施は維持すべきと思います。
次に、2つ目のポツにつきまして、G1・G2品目にかかわる後発品について、後発品市場から12年経過以降、原則一価格帯とすることに関しても、実態がそぐわないから見直す方向が示されておりますが、付け焼刃的な対応ではなく、今後に与える影響も含めて総合的に検討していただきたいと思います。
また、3つ目のポツにつきまして、令和6年度改定において、企業努力を反映するために、試行的に導入されたA区分として評価された企業の後発品を価格帯集約とは別の価格帯とすることについては異論ございません。
最後に、資料「薬―1」51ページの薬価の下支えに関わる論点についてコメントいたします。まず、基礎的医薬品の対象範囲ですが、過去に不採算品再算定を受けた品目についても対象とされているところ、令和5年度から7年度の薬価改定にかけて、3回連続で不採算品再算定の範囲を拡大しているところですので、その影響を踏まえた上で検討する必要があろうかと思います。
次に、不採算品再算定についてです。1つ目のポツにつきまして、以前に業界ヒアリングなどでも議論があったところですが、不採算品再算定の対象となっても供給状況が悪化している品目もあり、その原因は、原材料費の高騰のみならず、他社製品の動向や、製造上のトラブルなど、医薬品の供給不安には様々な要素があり、採算面だけで供給不安が生じているわけではないということでございました。
そうしたことも踏まえますと、不採算品再算定の対象については、臨床現場のニーズも踏まえた上で、供給改善に効果的に資する範囲で検討するのが良いと考えております。なお、平均乖離率を超える品目については、流通の改善を図る取り組みを継続していくべきであり、再算定の対象とする必要については全くないと考えております。
2つ目のポツについて、撤退予定の企業からの要望は不要とすることについて、異論ございません。また、撤退するのであれば、不採算品採算点についても適用する必要はないのではないかと思っております。一方で、資料にありますように、後発医薬品一成分に対する供給者数が多い状況を踏まえますと、企業の要望は一定以上のシェアを要件とすることは、検討する必要があると考えております。
最後の最低薬価について、現在は対象となっていない剤型について要望があることは理解いたしましたが、規制を勘案し、要請について詳細な検討が必要かと思っております。私からは、以上でございます。
城山部会長:はい、ありがとうございました。いくつかご質問もあったかと思いますが、事務局いかがでしょうか?
事務局:はい、薬剤管理官でございます。バイオ先行品とバイオAGとバイオシミラーとの区別が必要かということですが、バイオシミラーは臨床試験を行いまして、有効性・安全性については先行品と同等・同質というような確認がされておりますので、承認されている範囲内では、バイオ先行品と代わり得ると考えております。
AGについては、論点で「企業間の契約によるものであることから客観的にAGであるか否かを判断することが困難という課題がある」というふうに書いております。これは薬事の問題かというところでございますが、薬事の方も個社の状況まではわからないと思います。ただ、薬事法上で生物学的同等性という試験が普通ジェネリックに課せられます。ただ、バイオAGの中で、先発品と全く同じものを小分けするというようなものは、製品までは全く同じでございますので、明示されております。これが、添付文書等から見られますので、こういうものについては、第三者であるものは一部、我々としても判断ができるというものになっています。これらの薬事の方でもわかるようなことになっています。
他にあるとすれば、先発品の特許期間中というような期間中に後発品を収載をする、あるいは承認をされるという手続きがなされる場合については、これは個社の間で許諾が得られているということがわかるものでございますが、すべてが、わかるような状況ではないというものでございます。以上でございます。
江澤委員:まず一点目の質問は、バイオAGとバイオシミラーで、G1・G2の適用を受けるべきと。同じとしているのか、という質問でございましたので、よろしくお願いします。
清原薬剤管理官:申し訳ござません。我々としては同じでもよろしいかなと思っています。先ほど説明したような形で、臨床上では同じというような形で承認をされているというようなことですので、同じにしてもいいかなと思っています。
江澤委員:そうであれば、またG1・G2の適用について、また引き続きそういった観点でご検討いただければと思います。
後段については、いかに透明性を確保していくかどうかが重要なので、どこが責任の所掌の会議体であるかどうかとか、どこの担当なのかということよりも、実際に患者さんの体内に入っていく薬剤ですから、そのあたりの審議というのは、大変重要なので、しっかりとその辺りの透明性が確保できるように、前向きに取り組んでいただければと思います。
城山部会長:はい、ありがとうございました。他はいかがでしょうか?はい、森委員、お願いします。
森委員:はい、ありがとうございます。論点に沿っていくつかコメントさせていただければと思います。
まずは資料「薬―1」14ページ目の長期収載品にかかる論点についてですが、8ページ目のG1・G2ルールが導入された当時と現在では、後発品の使用環境が大きく異なっているのではないかというふうに思っています。また、長期収載品の選定療養の施行により、後発品への置き換えが進んでいること、製薬産業の構造転換を推進する観点から、Z2/G1・G2/Cルール全体を見直して、シンプルなルールに見直すタイミングが来ているのではないか、というふうに考えております。
具体的には、例えば、G1・G2ルールを一本化した上で、段階的な引下げ期間や引下げ率の見直しなどが考えられるというふうに思います。ただし、安定確保薬品AとB、またその他、特に安定供給が求められるような医薬品については、別に考えてもいいのではないかというふうに思います。重要なことですけれども、これらの見直しをするにあたっては、特許期間中の革新的新薬のイノベーションの評価とセットで行うべきというふうに考えます。
また、バイオ先行品についても、特許が切れた新薬の適正化を図るという観点から、バイオAGの収載の有無にかかわらず、引下げルールの適用を検討すべきと考えます。検討にあたっては、化学合成品との違いを踏まえて、どのようなルールとするのがいいかということを慎重な検討が必要であるというふうに考えます。
次に、資料「薬―1」25ページ目のAG、バイオAGにかかる論点についてです。AGは先発医薬品メーカーの許諾のもとで製造されるため、後発医薬品の使用促進の当初は、後発医薬品の使用に不安を抱く患者にお勧めしやすい製品で、AGならではの役割を果てたしてきたところですが、資料「薬―1」24ページ目にあるように、AGのシェアは後発医薬品に比べて大きく、先発医薬品企業は特許期間中、研究開発投資を回収し、後発医薬品の上市後は市場から撤退し、後発医薬品企業に安定供給等の役割を譲るという目指すべき医薬品のライフサイクルに鑑みると、これらの状況などを踏まえたAGのあり方を検討する必要があるというふうに考えます。
次に、資料「薬―1」35ページ目の後発医薬品の価格集約にかかる論点についてです。論点の2つ目については、企業区分のような他の薬価改定のルールにより、価格帯数が増加していることを踏まえると、価格帯集約のあり方の検討を行う必要があると考えます。また、後発医薬品については、価格帯の多さが課題となり、価格帯を集約した経緯がありますが、現在、安定供給にかかる企業指標が導入され、努力している企業や安定供給に取り組む企業が、市場での評価が反映されるような形にすべきと考えます。そのため、3つ目の論点については、賛成いたします。
次に、資料「薬―1」51ページ目の薬価の下支えにかかる論点についてです。安定確保医薬品Aの追加など、必要と考えられるものについては、基礎的医薬品とすることに異論はありません。安定確保医薬品Aのみならず、Bについても、検討の余地があるというふうに思います。また、最低薬価は、医薬品の安定供給確保のために設けられたものであり、剤型を問わず設定していく方向で対応をお願いできればと思います。私の方からは以上です。
城山部会長:はい、ありがとうございました。ご意見ということでよろしいですかね?はい、他いかがでしょうか?松本委員お願いします。
松本委員:はい、ありがとうございます。本日のテーマにつきましては、医薬品のライフサイクルという観点で言いますと、中盤以降の台風になるというふうに思っております。先発品から後発品、先行品から後発品にしっかり置き換えつつ、医療現場で真に必要な医薬品の薬価を設定することで、国民皆保険の持続性と安定供給の確保を両立する、このバランスが重要だということでございます。それでは、各論点についてコメントしたいと思います。
まず資料「薬―1」14ページの長期収載品についてでございますが、8ページの全体像に示されている通り、最初は価格差をもって後発品への置き換えを進める期間があり、その後は長期収載品の薬価を引下げて、新薬メーカーに市場が撤退してもらう期間になるというふうに認識しています。最初の置換え期間については、現在は10年間でございますけれども、昨年10月からは、5年経てば後発品が一般化しているという判断のもとで選定療養が導入されました。したがって、今後は、後発品への置き換え期間は5年間と認識し、そこから先は後発品価格まで薬価を引下げる期間に入るのが自然と考えられ、そう考えますと、Z2は廃止すべきだというふうに考えています。
これにあわせて選定療養の負担を後発品との価格差の今の4分の1から拡大し、患者にインセンティブを利かせつつ、後発品の増産準備を早期から進めていただき、新薬メーカーが速やかに長期収支への依存から抜け出せるようにすべきだということでございます。
次に、G2の扱いですけれども、後発品が普及している現状では、時間をかけて価格差を縮小し、なおか、最終的にまだ一定の価格差を残す必要性は乏しく、価格差が2.5倍以下の場合に適用するCと同様に、一定時で薬価を下げることもあり得るというふうに考えております。
価格差による置換えを5年間で終了した後は、必ずしも薬価の逆転を防止する必要性はないというふうに考えます。さらに、特許期間中に投資を回収する考え方に立てば、特許切れから5年以降まで、長期収載品による収益の減少に配慮する必要性もないというふうに考えております。そのため、現在の下げ止めや円滑実施係数については廃止だというふうに考えております。
バイオ先行品につきましては、バイオシミラーの置換えが一定程度進んでいるものもありますので、バイオAGが収載されている場合だけでなく、G1ルールを適応すべきだというふうに考えております。
続きまして、資料「薬―1」25ページにありますAGに関してですが、まずバイオAGは、実質的には先行品と同じ製品で、むしろ、先行品とはもって非なるバイオシミラーだったら同じ扱いをすることには違和感を感じております。したがいまして、バイオAGの薬価の扱いについては、先行品と同じにすべきだというふうに思います。
次に、化成品のAGにつきましては、客観的な判断が困難というコメントがありましたけれども、技術的な課題をしっかり検討していただきたいですが、基本的には、長期収載品と同様に扱うべきです。また、新薬メーカーはAGの発売がほぼ確実に予見できると思いますので、長期収載品の取り扱いを工夫するということもあり得るというふうに思っております。
続きまして、資料「薬―1」35ページにあります。価格帯の集約についてですが、そもそも品目数が多いことが議論の発端だと思いますけれども、品目数の少ない注射剤やバイオシミラーは、価格帯を集約する必要性が乏しいですけれども、品目数の多い内服薬と外用薬は、現行の取り扱いは継続すべきというふうに考えております。
また、G1・G2の後発品を原則1つの価格帯に集約する仕組みについては、長期収載品に代わった後発品を増産する動きにつながらないのであれば、廃止に異論はございません。
企業指標に基づく特例につきましては、安定供給の確保や産業の構造転換への影響を注視しつつ、試行は継続すべきだというふうに考えております。
最後に資料「薬―1」51ページの薬価下支えについてですけれども、安定確保医薬品の見直し等を踏まえまして、基礎的医薬品や不採算品再算定の対象品目を検討することには異論はございません。ただ、不採算品再算定につきましては臨時的な特例を繰り返すのではなく、一度、本則としての考え方を整理すべきだというふうに考えます。その際には、下支えの仕組みが、薬価差益の調整弁になる懸念もありますので、平均乖離率を超える品目については、対象から除外するということは明確化すべきです。
この関係で1つ質問がございますけれども、全企業が要望を提出する要件について、どういった企業は逆に要望を提出しないのか、実態がわかれば、後ほど教えていただきたいと思います。
最後に、最低薬価につきましては、令和7年度の引き上げの際にも、物価上昇等に連動して自動的に引き上げるものではないと指摘させていただいておりますけれども、その認識は今も変わっておりません。剤型の追加も含めまして、データに基づいて、慎重に判断すべきというふうに考えております。私からは、以上でございます。
城山部会長:はい、どうもありがとうございました。ご質問の部分がありましたので、事務局いかがでしょうか。
事務局:薬剤管理官でございます。不採算品再算定における全社手上げ方式で手を挙げない企業についてということでご質問があったと思います。多くは個社の優先度の範囲ですが、多くは撤退を考えているとかいうような形で、不採算して安定供給まで考えていないというような企業が多かろうかと思っております。以上でございます。
城山部会長:よろしいでしょうか?はい、他はいかいかがでしょうか?はい、鳥潟委員お願いします。
鳥潟委員:はい、ありがとうございます。まず、長期収載品の価格引下げルールにつきましては、特許期間が終われば後発品に市場を譲るという考え方の下、選定療養制度の導入により、後発医薬品の使用割合がさらに増加している状況を踏まえ、論点に記載されているように、価格引下げを前倒しして、例外なく進めていけるように、見直しを進めていくことには賛成です。
オーソライズドジェネリックやバイオAGにつきましては、後発医薬品やバイオシミラーの市場における健全な競争を守ることは、最終的に患者さんの自己負担の軽減につながることから、特別な対応を検討していくべきだと考えております。また、価格帯集約につきまして、企業指標の影響分について、さらに特別扱いをしていくという方針には賛成です。
7月のヒアリングでも、業界から企業指標をうまく活用し、A区分の企業を増やしていきたいといった趣旨のご発言があったものと認識しており、当方も同じ意見です。
最後になりますが、不採算品再算定につきましては、論点に記載されている課題があることは理解するものの、これまで何度も適用している中で、不採算品再算定を行った品目の供給量は実際に増加しているのか。資料「薬―1」42ページにあるような合計ではなく、企業別や品目別のように、もう少し詳細を確認した上で、そのあり方を議論していくべきと考えております。今後、再度の業界ヒアリングがあると思いますので、詳細なデータが示されることを期待したいというふうに考えております。以上です。
城山部会長:ご意見ということでよろしいですか。はい、どうもありがとうございました。他ほかいかがでしょうか?佐保委員お願いします。
佐保委員:はい、ありがとうございます。長期収載品と薬価の下支えに関する論点について申し上げます。長期収載品について、長期収載品依存からより高い創薬力を持つものへ転換する方向性に異論はございませんが、G2は後発品への置き換えが困難であり、市場からの退場が困難な長期収載品が適用されているとのことですので、患者への影響については見ていく必要があるというふうに考えます。
薬価の下支えについて、不採算で生産や流通に支障が出ることのないよう、安定供給の確保と国民負担の軽減、双方の観点から、業界の意見を踏まえつつ、適切な見直しを図る必要があるというふうに考えております。私からは、以上です。
城山部会長:はい、どうもありがとうございました。他はいかがでしょうか。専門委員の方からご意見等ございましたら、お願いします。藤原委員お願いします
藤原専門委員:はい、発言の機会を賜りましてありがとうございます。私から長期収載品にかかる論点と薬価の下支えにかかる論点について、いくつかコメントさせていただきたいと思います。
資料「薬―1」の14ページ、長期収載品にかかる論点でございます。先発品企業にとっては、大変厳しい内容が含まれているというふうに認識しております。長期収載品から後発品への速やかな置き換えを行うことに異論はございませんけれども、その際には、特許期間中の薬価維持に向けた検討を確実に進めていただくとともに、後発品の安定供給に支障をきたさない形でご対応いただけますよう、よろしくお願いを申し上げます。
次に、資料「薬―1」51ページ、薬価の下支えに関する論点でございます。まず、物価上昇等の影響につきましては、すべての医薬品に多大なる影響を及ぼしております。国民の健康を支える医薬品を継続的に届けるためにも、ぜひ物価上昇分等を適切に薬価へ反映する仕組みの構築について、ご検討をお願い申し上げます。
その上で、基礎的医薬品については、対象範囲の拡大をお願いしたいと考えております。具体的には、収載後15年未満であっても不採算品再算定が適用された品目や基礎的医薬品の薬理作用類似薬として収載される品目、また、薬機法改正により、重要供給確保医薬品として位置づけられる安定確保医薬品カテゴリーBに該当する成分などについても対象としていただくよう、ご検討をお願い申し上げます。
最後に、不採算品再算定についてです。2ポツ目に記載があります、類似薬にかかるすべての企業が要望を提出する要件につきましては、安定供給の中心を担う品目が、不採算品再算定を希望した場合には適用しないなど、柔軟な対応をご検討いただけますと幸いでございます。私からは以上でございます。
城山部会長:はい、どうもありがとうございました。他はいかがでしょうか。よろしいでしょうか? 他に意見もないようでしたら、本件にかかる質疑は、ここのあたりとして、今後、事務局において、本日いただいたご意見も踏まえ、ご対応いただくようお願いいたします。本日の議題は以上です。本日の薬価専門部会は、これにて閉会といたします。どうもありがとうございました。