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24年市場予測 呼吸器疾患薬とアレルギー疾患薬 そろって18年まで市場縮小、その後成長へ

公開日時 2017/01/19 03:52

富士経済はこのほど、呼吸器疾患治療薬とアレルギー疾患治療薬のいずれの市場も2018年まで毎年マイナス成長し、その後は24年まで毎年プラス成長するとの調査結果をまとめた。結果的に24年の呼吸器疾患治療薬市場は3501億円、15年実績(3226億円)比で8.5%増、アレルギー疾患治療薬市場は同2112億円、15年実績(1814億円)比で16.4%増に拡大する。両市場で18年まで続くマイナス成長は、ロイコトリエン受容体拮抗薬キプレス/シングレアの後発医薬品(以下、GE)が16年に登場したためとしている。

文末の「関連ファイル」に、呼吸器疾患治療薬市場と同市場で最大規模の喘息治療薬市場、そしてアレルギー疾患治療薬市場の24年までの推移予測をまとめた資料を掲載しました(1月19日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります)。

呼吸器疾患治療薬市場の19年以降の成長は、慢性閉塞性肺疾患(COPD)に対する抗コリン薬(LAMA)を含む配合剤が相次ぎ登場するためと分析している。

同社は具体的な開発品を明かしていないが、ミクス編集部が16年11月にまとめた国内開発品リストでは、フェーズ3段階にLAMA、吸入ステロイド(ICS)、β2刺激薬(LABA)の3剤配合剤として、▽グラクソ・スミスクラインのフルチカゾンフランカルボン酸エステル/ビランテロールトリフェニル酢酸塩/ウメクリジニウム臭化物▽アストラゼネカの「PT010」(開発コード)――があり、同じくフェーズ3段階にLAMA・LABA配合剤としてアストラゼネカの「PT003」(開発コード)がある。

■喘息治療薬市場は縮小へ 24年2050億円、15年比5.2%減

呼吸器疾患治療薬市場の70%を占める喘息治療薬市場は、24年に2050億円、15年実績(2162億円)比で5.2%減と縮小する。前述のキプレス・シングレアのGE参入の影響が大きく、18年には1890億円まで縮小する。ただ、19年以降に喘息に用いる生物学的製剤が相次ぎ登場することが期待されるとして、その後は毎年1~2%の成長を見込んでいる。

ミクスの開発品リストによると、フェーズ3段階にある喘息に用いる生物学的製剤として、▽協和発酵キリンのベンラリズマブ▽アストラゼネカのtralokinumab▽サノフィのdupilumab――がある。

■アレルギー疾患治療薬市場 24年に2000億円台

アレルギー疾患治療薬市場は、市場のほとんどを抗アレルギー薬が占める。抗アレルギー薬はヒスタミンH1受容体拮抗薬のシェアが大きく、16年11月に相次ぎ発売された第2世代ヒスタミンH1受容体拮抗薬のデザレックス錠(杏林製薬と科研製薬が共同販促)とビラノア錠(大鵬薬品とMeiji Seikaファルマが共同販売)が今後の市場成長に寄与するとしている。

また、アレルゲン免疫療法薬は、「医師・患者双方の認知度の向上、アレルギー性鼻炎患者の増加に伴い、市場は堅調に拡大する」と予想している。これらの結果、18年までは毎年3~4%のマイナス成長となるものの、19年以降は毎年5%前後成長し、24年には2000億円台に達すると分析している。

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