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中外・18年第2四半期決算 国内0.2%減収 ハーセプチン、リツキサンの大幅減で

公開日時 2018/07/27 03:51

中外製薬は7月26日、2018年12月期第2四半期(1~6月)決算を発表し、国内の製商品売上(タミフル除く)は、主力品の抗がん剤ハーセプチンとリツキサンの2ケタ減が影響し、前年同期と比べて0.2%減となった。両剤とも18年4月の薬価改定で新薬創出等加算の返還があり、それぞれ20%強の薬価引き下げを受けた。通期の国内売上は期初計画どおり3.5%減を見込む。

第2四半期までの国内の製商品売上(タミフル除く)は1827億円だった。疾患領域別にみると、がん領域が1057億円(前年同期比0.6%減)、骨・関節領域が470億円(7.6%増)、腎領域が170億円(7.6%減)で、その他領域が130億円(11.0%減)――。

がん領域は、ALK阻害薬アレセンサが前期比27%増、4月に新発売したがん免疫療法薬で抗PD-L1抗体テセントリクも堅調に推移した。ただ、ハーセプチンは薬価収載後15年たったため、リツキサンは後発品参入により、ともに18年4月の薬価改定でこれまでの新薬創出等加算分を返還することになり、薬価がそれぞれ20.4%、26.2%引き下げられた。この薬価引下げによる両剤の大幅減収を新薬群の成長で吸収しきれなかった。

なお、テセントリクは現在、非小細胞肺がん(2次治療)に使用でき、第2四半期までの売上は17億円、通期で31億円を見込む。

骨・関節領域の増収は、リウマチなどに用いる抗体製剤アクテムラや経口骨粗鬆症治療薬エディロールの2ケタ成長が寄与した。腎領域は、薬価改定で9%近くの薬価引下げを受けたESA製剤ミルセラなどの減収が響いた。

その他領域の売上は、長期収載品13品目の太陽ファルマへの譲渡(1月5日クロージング)が2ケタ減収の要因となる。ただ、太陽ファルマから譲渡に伴う一時金収入があり、結果、「ロイヤルティ及びその他の営業収入」が前期比136億円増となった。

いずれも期初計画通りの進捗で、18年通期計画は2月に公表した期初計画を据え置いた。

■抗PD-L1抗体テセントリク トリプルネガティブ乳がん1次治療の効能追加を年内申請へ

自社創製品で最重要成長ドライバー製品と位置付ける血友病A治療薬へムライブラは5月に発売した。現在、インヒビター保有例に使えるが、より市場が大きいインヒビター非保有例に対する効能追加を4月に日米欧で同時申請した。加えて、4週間に1回投与の用法用量追加も4月に日米欧で同時申請しており、予定していた主な承認申請は全て終えた。

同じく重要な成長ドライバー製品と位置付けるテセントリクは、3月に非小細胞肺がん(1次治療)の効能追加を申請したほか、年内に、▽腎細胞がん▽転移性トリプルネガティブ乳がん(1次治療)――の効能追加申請も行う計画。

特にトリプルネガティブ乳がん1次治療に関するフェーズ3試験「Impassion130試験」では、パクリタキセル(アルブミン懸濁型)単独と比較し、テセントリクの上乗せで主要評価項目のひとつの無増悪生存期間(PFS)を統計学的に有意に延長させた。同乳がん1次治療でPFSを有意に延長させた薬剤は初めてとなる。

■個別化医療の推進部門 10月1日付で独立ユニットに格上げ

同社はこの日、4月に新設したがんゲノム医療をはじめとした個別化医療(PHC)を推進するための組織「PHC推進部」を、10月1日付で「ファウンデーションメディシンユニット」に格上げすると発表した。同推進部は現在、プロジェクト・ライフサイクルマネジメントユニットの下に置いているが、10月以降は医薬事業から独立させた組織にする。人員は現在の約10人から22人に増員する。

同社は3月に、スイス・ロシュ傘下で遺伝子解析を得意とする米ファウンデーションメディシン社(FMI)の製品で、固形がんに関連する網羅的遺伝子解析プロファイリング情報を提供する「FoundationOne CDx(海外製品名)」の国内製造販売承認申請を行った。遺伝子検査の保険適用を目指す。承認されれば、米国で遺伝子解析し、その解析結果を日本の医師に提供する。

中外が今回、独立した専門ユニットとするのは、▽日本のがんゲノム医療への貢献を早期に実現する▽自社・他社の医薬品に関連する遺伝子変異等の情報を適正に提供する▽薬事機能から情報提供体制機能までを一貫して管理する――ためとしている。324の遺伝子情報を一括で調べて変異などを確認し、最適と思われる治療薬の提案や医薬品開発につなげる。
 

【連結業績(前年同期比) 18年通期予想】(IFRS)
売上高 2851億2300万円(12.8%増) 5415億円(1.4%増)
営業利益 665億6900万円(41.3%増) 1080億円(4.7%増)
*18年営業利益予想はCoreベース
 
【主要製品の国内売上(前年同期実績) 18年通期予想、億円】
がん領域   1057(1063)2176
アバスチン   454(440) 920
ハーセプチン 138(162) 266
リツキサン  119(154) 234
アレセンサ  94(74) 227
パージェタ  70(63) 146
ゼローダ  61(59) 126
タルセバ  44(52) 98
カドサイラ  40(37) 83
テセントリク 17(-)31
アラグリオ 1(-)7
ゼルボラフ  0(1) 1
 
骨・関節領域 470(437) 971
アクテムラ  177(152) 352
エディロール  152(137) 317
ボンビバ  44(40) 99
スベニール  37(42) 83
 
腎領域 184(170) 353
ミルセラ 106(110) 235
オキサロール  35(38) 58
 
その他領域  130(146) 248
セルセプト 43(41) 85
ヘムライブラ 5(-)14
 
タミフル  84(82) 56
うち行政備蓄 1(19) 6
 
ロイヤルティ及びその他の営業収入 295(159) 430
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