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米FDA HCL治療薬Lumoxitiを承認 20年ぶり新薬に

公開日時 2018/09/27 03:50

米食品医薬品局(FDA)は9月13日、英AstraZeneca社のグループ企業AstraZeneca Pharmaceuticals社の再発難治性有毛細胞白血病(HCL)治療薬Lumoxiti(moxetumomab pasudotox-tdfk)を承認した。

同剤の適応は、プリンヌクレオシドアナログを含む少なくとも2つの全身療法の受療経験のある、成人における再発もしくは難治性HCL。CD22を直接標的とした細胞毒性薬剤でHCLに対するこの種の薬剤としては初めて。FDAは同剤については、迅速審査、優先審査および希少疾病薬の指定を行っていた。

主な副作用は、注射関連反応、浮腫、悪心、疲労感、頭痛、発熱、便秘、貧血および下痢など。重大な副作用として、毛細血管漏出症候群及び溶血性尿毒症症候群分化症候が発現する可能性があるため、処方情報に枠組み警告が記載された。

FDA医薬品評価研究センター(CDER)のRichard Pazdur腫瘍拠点センター長兼血液および腫瘍製品部長は、「Lumoxitiは、FDA承認済みの他の治療を試みてもなお進行したHCL患者のアンメット・ニーズを満たす」と述べた。そのうえで、「この稀な血液がんの患者にこの治療法の開発と臨床試験を導いた国立がん研究所(NCI)の重要な研究の成果」と同剤の開発についてNCIが大きな役割を果たしたことを評価した。

英AstraZeneca社のDave Fredrickson上級副社長(Global Head Oncology Business Unit)は、「本日のFDAによるLumoxitiの承認は、重篤かつ生命を脅かす状態を招く希少がんであるHCLとともに生きる人々への意義あるマイルストーンとなった」としたうえで、「患者にとって、この疾患のFDA承認治療薬としては20年ぶり以上の薬剤となった」とコメントした。

HCLは、骨髄が白血球細胞の1つである、感染と戦うB細胞(リンパ球)を過剰に産生する稀な血液がんで緩徐な成長をする。有毛細胞という名称は、これらB細胞が顕微鏡下で毛髪のように見えるところから名付けられた。白血病の細胞の数が増加すると、健常な白血球細胞、赤血球細胞および血小板などが減少し、疲労感、リンパ節腫脹、発熱、感染症などを発症する。

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