小野薬品 長期収載品5ブランド11 品目の製造販売承認を丸石製薬に承継へ
公開日時 2018/10/02 03:51
小野薬品は10月1日、長期収載品の注射薬5ブランド11品目の製造販売承認を丸石製薬へ承継すると発表した。12月1日に実施し、情報提供活動も丸石が行うことになる。小野としては長期収載品の譲渡は初めて。いずれも小野がファースト・イン・クラスとして創製した薬剤で、病院領域、周術期領域に強い丸石製薬に承継することで、薬剤の価値を活かすとともに、小野は「経営資源を分散させることなく新薬開発に集中する」考え。丸石は重点領域の製品拡充となる。
承継する製品とそれら原薬に関する海外企業とのライセンス契約・供給契約も譲渡する。承継する製品の売上規模、譲渡額は非開示。小野は、長期収載品の譲渡について、継続的に行う方針にはないとし「その都度状況を見て判断する」としている。
承継製品は以下のとおり(カッコ内は薬効分類名と主な効能・効果)。
▽注射用カタクロット20mg、同40mg、カタクロット注射液20mg、同40mg(トロンボキサン合成酵素阻害剤、クモ膜下出血術後の脳血管攣縮およびこれに伴う脳虚血症状の改善など)
▽注射用エフオーワイ100、同500(蛋白分解酵素阻害剤、汎発性血管内血液凝固症など)
▽注射用エラスポール100(好中球エラスターゼ阻害剤、全身性炎症反応症候群に伴う急性肺障害の改善)
▽プロスタルモン・F注射液1000、同2000(プロスタグランジンF2α製剤、妊娠末期における陣痛誘発・陣痛促進・分娩促進など)
▽プロスタンディン注射用20μg、 同点滴静注用 500μg(プロスタグランジンE1製剤、注射用20μgでは、慢性動脈閉塞症(バージャー病、閉塞性動脈硬化症)における四肢潰瘍ならびに安静時疼痛の改善など。点滴静注用 500μgでは、高血圧症または軽度の虚血性心疾患を合併する場合における外科手術時の低血圧維持など)