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小野薬品・19年度計画 オプジーボは売上850億円 数量20%増なのに6%減収見込み

公開日時 2019/05/10 03:51
小野薬品は5月9日、がん免疫療法薬オプジーボの2019年度売上は850億円を計画していると発表した。計画通りであれば、前年度から6.2%減、金額ベースでは56億円の減収となる。腎細胞がん、胃がん、頭頸部がんの適応を中心に数量ベースで20%程度の増加を見込むが、18年11月に受けた用法用量変化再算定による薬価の37.5%引下げや、19年度中に適用される費用対効果評価にかかる「1ケタ台前半」(相良暁社長)の薬価引下げが同剤の減収に影響する。

相良社長は同日に開いた19年3月期(18年度)決算会見で、オプジーボは今後も効能追加/ファーストライン適応の追加が相次ぐことから、「数量ベースでは今後も2ケタ成長が期待できる」と述べた。同剤の中長期的な売上計画は薬価制度によるところが大きいとして、「コメントは控えたい」とした。

■オプジーボ 19年度中にファーストラインの胃がん、非小細胞肺がんなどの効追申請へ

オプジーボの日本における効能追加申請の計画も明かした。19年度上期に▽胃がんのファーストライン適応▽食道がんのセカンドライン適応――、19年度下期に▽頭頸部がんのファーストライン適応▽肝細胞がんのファーストライン適応▽非小細胞肺がんのファーストライン適応――、20年度に▽悪性胸膜中皮腫のファーストライン適応▽食道がんのファーストライン適応▽胃がん(アジュバント)▽非小細胞肺がん(ネオアジュバント)▽尿路上皮がん(アジュバント)▽卵巣がんのセカンドライン適応――を申請する予定。

この中には併用療法も含まれる模様で、少なくとも19年度下期に申請予定の非小細胞肺がんのファーストライン適応は、がん免疫療法薬ヤーボイ(一般名:イピリムマブ)との併用でも申請する見込み。

19年3月には、高頻度マイクロサテライト不安定性(MSI-High)を有する結腸・直腸がんの効能追加を申請している。審査が順調に進めば、この効能追加は19年度中に承認されそうだ。

なお、オプジーボの19年度中に実施される費用対効果評価にかかる薬価引下げは、18年4月の薬価改定で積み残し案件となっていたもの。18年4月の薬価改定では、▽用法用量変化再算定▽外国平均価格調整▽費用対効果評価――が引下げ要因となる一方で、ホジキンリンパ腫の適応取得が引上げ要因となり、結果、薬価は23.8%引き下げられた。

ただ、このうち費用対効果評価にかかる引下げ幅の評価にあたり、第三者機関と企業側に開きがあり、23.8%引下げは暫定的なものとなった。結果として、19年3月の中医協で薬価引下げが決定。新薬価は5月に告示される見通しだが、相良社長はこの日、1ケタ台前半の薬価引下げになる見込みと説明した。

■18年度は増収増益 オレンシアやフォシーガが2ケタ成長 ロイヤルティ収入増も寄与


18年度連結業績は、売上2886億円(前年度比10.2%増)、営業利益620億円(2.2%増)――などと増収、各利益段階でも増益だった。

オプジーボは売上906億円(同0.5%増)とほぼ横ばいだったが、数量ベースでは37~38%伸びた。16年度に効能追加した腎細胞がんと頭頸部がん、そして17年度に効能追加した胃がんでの使用拡大が主因となる。

連結業績を押し上げたのは、抗リウマチ薬オレンシア(売上174億円、23.3%増)や2型糖尿病治療薬フォシーガ(同145億円、31.0%増)、二次性副甲状腺機能亢進症治療薬パーサビブ(同57億円、66.8%増)――など。また、米ブリストル・マイヤーズスクイブからのオプジーボのロイヤルティ収入は187億円増となる585億円を計上し、大きな増収要因となった。

一方で、18年4月の薬価改定で同社として14%弱の引き下げを受けたことや、末梢循環障害改善薬オパルモンなど長期収載品がそろって20~30%の減収となったことが、収益にマイナスに働いた。

■19年度 新薬3製品の上市を計画

19年度に日本で上市を計画している新薬は、▽がん悪液質用薬アナモレリン▽慢性心不全用薬イバブラジン▽抗パーキンソン病薬オピカポン――の3製品ある。このため、販管費(研究開発費除く)は20億円増となる720億円を見込む。研究開発費も20億円増の720億円を計画。オプジーボの効能追加やポストオプジーボへの投資にあてる。

このほか、オプジーボにつながる研究で18年にノーベル賞を受賞した京都大学の本庶佑特別教授が小野薬品にオプジーボの特許対価の引上げを求めていることについて、同社はこの日の決算会見冒頭で、「コメントを今月中に出す」と説明した。

【連結業績 (前年同期比) 19年度予想(前年同期比)】
売上高 2886億3400万円(10.2%増) 2900億円(0.5%増)
営業利益 620億100万円(2.2%増) 670億円(8.0%増)
親会社帰属純利益 515億3900万円(2.5%増) 530億円(.2.8%増)

【18年度主要製品国内売上高(前年同期実績) 19年度予想、億円】
オプジーボ 906(901)850
グラクティブ 269(274)265
オレンシア 174(141)190
フォシーガ 145(111)165
オパルモン 104(144)90
イメンド/プロイメンド 106(99)115
リカルボン 73(109)50
リバスタッチパッチ 89(89)95
カイプロリス 49(55)55
パーサヒブ 57(34)70
オノンカプセル 44(55)35
オノアクト 46(56)45
ステーブラ 37(41)35
オノンドライシロップ 27(33)20
*いずれも仕切価格(出荷価格)ベースでの売上収益

ロイヤルティ・その他 797(559)880
*BMSからオプジーボに係るロイヤルティ収入が17年度398億円、18年度585億円――、メルクからキイトルーダに係るロイヤルティ収入が同67億円、128億円――がそれぞれ含まれる。
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