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免疫療法薬キイトルーダ 19年4~6月製品売上ランクで初の首位 上期に560億円超え

公開日時 2019/08/07 03:51
IQVIAは8月6日、2019年第2四半期(4~6月)の国内医療用医薬品売上ランキングの1位が、がん免疫療法薬キイトルーダになったと発表した。同剤は四半期ベースの売上で初めて首位にたった。薬価ベースの売上は315億7800万円、前年同期比64.1%増だった。同剤の第1四半期(1~3月)売上は249億で、単純合算すると、19年上期売上は564億円となる。年ベースで1000億円を超える可能性がある。

文末の「関連ファイル」に19年4~6月及び上期の医療用医薬品売上全体、売上上位10製品などのデータを掲載しました(8月7日のみ無料公開、その後はプレミア会員限定コンテンツになります。

キイトルーダの競合薬のオプジーボの4~6月売上は246億8200万円(前年同期比0.2%増)で、売上ランクは4位。オプジーボの上期売上は480億円だった。キイトルーダとオプジーボの売上の差は広がっており、キイトルーダはオプジーボよりも、1~3月は15億7000万円、4~6月が68億9600万円――それぞれ売上げが多かった。

キイトルーダは非小細胞肺がんに対し、PD-L1陽性なら単剤で、陰性でも標準化学療法との併用で、いずれも1次治療から使えることが急成長の理由のひとつと思われる。

■抗潰瘍薬、抗凝固薬でも競争激しく

4~6月の製品売上の2位は抗がん剤アバスチンで売上は301億4300万円(0.6%減)。同剤の上期売上は575億円。3位は疼痛薬リリカで売上262億600万円(3.1%増)、上期売上は496億円となった。

抗潰瘍薬と抗凝固薬で市場競争が激しい。売上ランク5位の抗潰瘍薬ネキシウムは売上241億1500万円(3.1%増)、その競合薬のタケキャブは売上210億6000万円(29.3%増、7位)でネキシウムを追い上げている。ネキシウムとタケキャブの売上の差は、1~3月の35億円が、4~6月は30億円に縮まった。

一方で、売上ランク6位の抗凝固薬リクシアナは売上224億5800万円(30.4%増)、競合薬のイグザレルトは売上196億2400万円(2.2%増、9位)で、リクシアナが差を広げた。リクシアナとイグザレルトの売上の差は、1~3月が16億円、4~6月が28億円となった。

今回初めて売上トップ10入りしたのは、抗がん剤タグリッソと水利尿薬サムスカの2剤。タグリッソは売上207億8800万円、前年同期比138%の大幅増だった。売上ランクは8位。18年8月から非小細胞肺がんの1次治療にも使えるようになったことが急成長の要因とみられる。サムスカは売上196億200万円(22.1%増、10位)だった。

■病院、開業医、薬局の全市場でプラス成長

4~6月の国内医療用医薬品市場は2兆6467億円で、前年同期比2.3%増だった。市場別では、100床以上の病院市場は1兆1964億円(4.5%増)、99床以下の開業医市場は5113億円(0.5%増)、主に調剤薬局で構成される「薬局その他市場」は9389億円(0.7%増)――。3市場とも前年同期を上回ったのは17年第4四半期(10~12月)以来となる。

なお、1~3月の市場データを用いて19年上期売上を算出すると、市場全体では5兆1344億円、前年同期比1.0%増となる。内訳は病院市場は2兆2633億円(2.6%増)、開業医市場は1兆209億円(1.1%減)、薬局その他市場は1兆8501億円(0.3%増)――。

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