ネスプとエンブレルのバイオシミラー 11月27日に発売
公開日時 2019/11/27 04:50
腎性貧血治療薬ネスプ(一般名:ダルベポエチンアルファ)と抗リウマチ薬エンブレル(エタネルセプト)のバイオシミラー(BS)が11月27日に発売される。ネスプBSは三和化学研究所とキッセイ薬品がそれぞれ発売、汎用規格の薬価は先発品の65%となる。エンブレルBSは日医工が販売し、汎用規格の薬価は先発品の56%となる。
厚労省は11月26日、報告品目及び新キット製品の薬価を官報告示した。収載日は27日で、多くの製薬企業が即日発売する。
◎ネスプBS バイオセイムから約4か月遅れで登場
ネスプをめぐっては、先発品を手掛ける協和キリンの100%子会社の協和キリンフロンティアがバイオセイム(バイオ医薬品のオーソライズドジェネリック)を8月5日に発売した。BSは約4か月遅れでの登場となる。BSの薬価やバイオセイムと同額。
なお、キッセイが販売するネスプBSは、JCRファーマが製造販売元で、キッセイが販売及び医療機関への情報提供を行う。
◎エンブレルBS市場 日医工が3番手で参入
エンブレルのBSは、▽持田製薬が製造販売元で、あゆみ製薬が販売する製品▽YLバイオロジクスが製造販売元で、帝人ファーマと陽進堂が販売する製品――が上市しており、日医工が今回発売する製品は3番手となる。
日医工が販売するエンブレルBSは、インドの後発品メーカーで共和薬品の親会社だったルピンが開発し、共和薬品が国内申請したもの。共和薬品は18年6月に日医工に導出する契約を締結しており、これに基づき、日医工が自社の屋号を付して日本で独占販売することになった。
このほか、国内初の骨粗鬆症治療薬フォルテオ(テリパラチド)のBSの薬価も26日に官報告示され、薬価は先発品の60%となる。フォルテオBSを販売する持田製薬は26日、本誌取材に、「発売日は薬価収載後に明らかにする」とコメントした。持田はエンブレルBSも一番手での市場投入に成功している。
【訂正】下線部を訂正しました。(11月27日12時50分)