小野薬品 BTK阻害薬チラブルチニブを国内申請 原発性マクログロブリン血症等治療薬として
公開日時 2019/11/28 04:50
小野薬品は11月27日、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬・チラブルチニブ塩酸塩(ONO-4059)について、「原発性マクログロブリン血症(WM)及びリンパ形質細胞リンパ腫(LPL)」を効能・効果として日本で承認申請したと発表した。厚労省から希少疾病用医薬品の指定を受けている。
チラブルチニブは19年8月に、「再発又は難治性の中枢神経系原発リンパ腫」の効能・効果で承認申請されている。
WMとLPLは、悪性リンパ腫の1つで、進行が比較的遅いとされるものの、既存の治療法では治癒が望めない難治性の疾患とされる。国内では、未治療並びに再発または難治性の患者の標準治療が確立されておらず、新たな治療選択肢が望まれていた。
今回の承認申請は、未治療並びに再発又は難治性のWM及びLPL患者27例を対象に、チラブルチニブを評価する多施設共同非盲検非対照国内第2相試験(ONO-4059-05)の結果に基づく。チラブルチニブは自社創製の選択制の高い経口BTK阻害薬で、B細胞受容体(BCR)の下流に位置するメディエーターであるBTKを阻害することで治療効果を発揮する。BCRシグナル伝達は、B細胞系リンパ球細胞の生存、活性化、増殖、成熟および分化に関する中心的役割を担っており、特にB 細胞性非ホジキンリンパ腫(B-NHL)や慢性リンパ性白血病(CLL)では、 BCR シグナル伝達経路が恒常的に活性化していることが知られている。