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新型コロナウイルスで政府が対策基本方針決定 重症者対策中心の医療提供体制構築へシフト

公開日時 2020/02/26 04:51
新型コロナウイルスによる感染症患者の増加に備え、政府は2月25日、重症者対策を中心とした医療提供体制を構築する必要性などを盛り込んだ対策基本方針を決定した。感染症指定医療機関などに設置されている「帰国者・接触者外来」だけではなく、一般の医療機関で、感染の疑いがある人を受け入れるなど、重症者対策にシフトした医療提供体制を整備する。同日、会見した加藤勝信厚労相は、「まさに今が今後、国内での健康被害を最小限に抑えるうえで、極めて重要な時期だ。ひとつの患者の集団が次の集団を生み出すことを防止し、患者の増加スピードを可能な限り抑制する」と強調した。

基本方針では、現在の国内の状況について、「複数地域で、感染経路が明らかではない患者が散発的に発生しており、一部地域には小規模クラスターが把握されている」と指摘した。このため、患者の増加するスピードを可能な限り抑制し、流行規模や重症者の発生を最小限に食い止めることに主眼を置いている。

◎一般の医療機関は診療時間や動線区分し受け入れへ 軽症者は自宅で療養を

医療提供体制については、一般の医療機関でも診療時間や動線を区分するなどの感染対策を講じたうえで、感染が疑われる患者を受け入れる方針を示した。その際には、透析患者を受け入れる医療機関や産科など、感染が疑われる患者の診察を行わない医療機関を事前に検討しておく必要があるとし、都道府県などが設置している協議会で協議するよう求める考え。一方、軽症者については、自宅での安静や療養が原則とした。風邪症状がない高齢者や基礎疾患がある人に対する継続的な医療・投薬については、感染を防止するため、電話による診療で処方箋を発行するなど、医療機関を極力受診せずに済む体制を構築しておくことも盛り込んだ。

国民や企業に対しては、休暇の取得や外出の自粛、テレワークや時差出勤の推進を引き続き呼びかける。そのうえで、「感染の不安から適切な相談をせずに医療機関を受診することや、感染しやすい環境に行くことを避けてほしい」と強調した。

◎カギ握る”クラスター”対策 北海道に専門家チーム派遣 


基本方針では、「クラスター(集団)が次のクラスター(集団)を生み出すことを防止することが極めて重要」と指摘している。クラスターが発生している恐れがある場合には、確認された患者クラスターに関係する施設の休業やイベントの自粛などの対策を要請するとした。これまで、「一律の自粛は求めない」としていたが、一段対策を引き上げた格好だ。また、厚労省内にクラスター対策班を発足させ、クラスターの発生が疑われる地域に対し、今後、専門家チームを派遣する考え。

24日時点で感染者が30日に達している北海道に対しては、すでに北海道知事の要請を受け、感染症の専門家で構成される対策チームを派遣した。自治体とともにデータ分析を行い、対策を検討するとしている。加藤厚労相は、北海道について、小規模な患者クラスターが発生しているとの見方を示した。

会見に同席した元・世界保健機関(WHO)西太平洋地域事務局長の尾身茂氏(独立行政法人地域医療機能推進機構理事長)は、タクシー運転手などが乗船していた屋形船や、和歌山県湯浅町の医療機関での感染状況も、クラスターに該当する可能性があると指摘した。そのうえで、感染の流行の拡大を遅らせるためには、「クラスターの連鎖を断ち切ることが重要。早いうちにクラスターの目をつぶす必要がある」と述べた。

◎サノフィ 米国保健福祉省と協働で新型コロナワクチン開発へ


製薬企業側の取り組みも進む。サノフィは25日までに、米国保健福祉省(HSS)の米国生物医学先端研究開発局(BARDA)との連携を強化し、新型コロナウイルスワクチンの開発を目指すと発表した。SARS(重症急性呼吸器症候群) ワクチン候補のうち、新型コロナウイルスに有効だと考えられるものについて研究を進める計画。独自の遺伝子組換え技術を活用する方針としている。



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