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日医 PCR検査の「不適切事例」は290件 検査能力の地域差が影響か

公開日時 2020/03/19 04:50
日本医師会は3月18日、新型コロナウイルスへの感染を調べるPCR検査について、医師が必要と判断したものの検査につながらなかった「不適切事例」が全国で少なくとも290件あったと発表した。各都道府県の医師会から報告があった事例をまとめた。今後、報告内容を精査し、問題点について厚労省と共有して改善を図る考え。

調査は、2月26日から3月16日までの間、都道府県医師会を通じて実施した。報告を寄せたのは、東京、神奈川、大阪、兵庫など計26都道府県の医師会。最多は大阪で、47件の報告があった。

不適切事例の中には、医師が重症の肺炎を疑われる患者について、帰国者・接触者相談センターから「経過を見てほしい」と言われ、検査を断られたケースもあった。会見した釜萢敏常任理事は、「保健所も積極的に検査したいと思っていても、応じられなかったのではないか」と述べ、地域によって検査能力に限界があり、対応が難しかった状況があったとみている。 

厚労省のまとめによると、2月1日から3月13日までに帰国者・接触者相談センターに寄せられた相談件数は全国で18万4533件。このうち帰国者・接触者外来で、▽受診につながったケースは7861件、▽PCR検査を実施された件数は5734件—だった。

こうした現状について釜萢常任理事は、「少ないと言わざるを得ない状況が3月13日まで見られていた」と指摘。一方で、3月6日にPCR検査が保険適用されたことに伴い、「帰国者・接触者相談センターの対応が変化し、検査につながりやすくなったとの印象をもっている」と述べ、今後の改善に期待感を示した。




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