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医療用薬8製品 効能追加など承認取得 キイトルーダに食道がんを追加

公開日時 2020/08/24 04:52
医療用医薬品8製品が8月21日、効能追加などの承認を取得した。がん免疫療法薬の抗PD-1抗体・キイトルーダに食道がんの効能を追加することや、全適応で6週間間隔投与を追加することが含まれる。

承認された製品は以下の通り(カッコ内は一般名、製造販売元)

キイトルーダ点滴静注100mg(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD):「がん化学療法後に増悪したPD-L1陽性の根治切除不能な進行・再発の食道扁平上皮がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(2022年10月18日)。

ヒト化抗ヒトPD-1モノクローナル抗体。今回、セカンドラインの食道扁平上皮がんの適応が追加された。また、既承認の適応を含めて、1回400mgを6週間間隔で30分間かけて点滴静注する用法・用量も追加された。これまでは1回200mgを3週間間隔で用いるとの用法だった。

イミフィンジ点滴静注120mg、同500mg(デュルバルマブ(遺伝子組換え)、アストラゼネカ):「進展型小細胞肺がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(2026年7月1日)。ヒト型抗ヒトPD-L1モノクローナル抗体。今回、ファーストラインの小細胞肺がんの適応が追加された。化学療法と併用して用いる。

カドサイラ点滴静注用100mg、同160mg(トラスツズマブ エムタンシン(遺伝子組換え)、中外製薬):「HER2陽性の乳がんにおける術後薬物療法」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(2021年9月19日)。

抗HER2ヒト化モノクローナル抗体である乳がん治療薬トラスツズマブと、細胞傷害性を有するチューブリン重合阻害薬エムタンシン(DM1)を安定性の高いリンカーで結合した抗体薬物複合体。今回、乳がんの術後補助療法が追加された。術後補助療法の投与回数は14回まで。

ベレキシブル錠80mg(チラブルチニブ塩酸塩、小野薬品):「原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫」を効能・効果とする新効能医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余期間(2030年3月24日)。

ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬。今回、適応が追加された原発性マクログロブリン血症及びリンパ形質細胞リンパ腫に対する標準的治療は確立されていない。原発性マクログロブリン血症を含むリンパ形質細胞リンパ腫の国内総患者数は約480人と推定されている。

キロサイド注20mg、同40mg、同60mg、同100mg、同200mg(シタラビン、日本新薬):「急性白血病(赤白血病、慢性骨髄性白血病の急性転化例を含む)」を効能・効果とする新用量医薬品。公知申請。再審査期間なし。

ピリミジンヌクレオシド系の代謝拮抗剤。今回、シタラビン少量療法が追加された。少量療法の用法・用量は、通常、成人にはシタラビンとして、▽1回10~20mgを1日2回▽1回20mg/㎡を1日1回――の用量を10~14日間皮下又は静脈内投与する、というもの。

イデルビオン静注用250、同500、同1000、同2000、同3500(アルブトレペノナコグ アルファ(遺伝子組換え)、CSLベーリング):「血液凝固第IX因子欠乏患者における出血傾向の抑制」を効能・効果とする新用量医薬品。再審査期間は残余期間(2024年9月27日まで)。

血漿中消失半減期を延長させた血液凝固第IX因子製剤。定期的に投与する場合、7日に1回または14日に1回投与で使われているが、今回、21日に1回投与が追加された。

コセンティクス皮下注150mgシリンジ、同皮下注150mgペン(セクキヌマブ(遺伝子組換え)、ノバルティスファーマ):「既存治療で効果不十分なX線基準を満たさない体軸性脊椎関節炎」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は残余期間(2022年12月25日まで)。

ヒト型抗ヒトIL-17Aモノクローナル抗体製剤。日本で今回の追加適応で承認された薬剤はなく、炎症性関節炎による疼痛を軽減するために非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を中心とした対症療法などが行われている。

サンドスタチン皮下注用50μg、同皮下注用100μg/オクトレオチド酢酸塩皮下注50μg「サンド」、同皮下注100μg「サンド」(オクトレオチド酢酸塩、ノバルティス/サンド):「先天性高インスリン血症に伴う低血糖(他剤による治療で効果が不十分な場合)」の効能・効果を追加する新効能・新用量医薬品。再審査期間なし。

先天性高インスリン血症に伴う低血糖は、インスリン分泌過多により重度の低血糖症をきたす主に新生児・乳児期に発症する疾患。持続性高カロリー輸液、栄養療法、ジアゾキシド内服などの内科的治療が行われ、これらの治療で血糖が維持できない場合は膵切除術が施行されることもあるが、術後に多くの患者はインスリン依存性糖尿病に至る。国内の発症頻度は年間25~30人で、同剤の投与対象となるジアゾキシド不応例は年間8~10人とされる。
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