第一三共 抗凝固薬リクシアナで超高齢非弁膜症性AFの用法・用量追加を申請
公開日時 2020/09/14 04:50
第一三共は9月11日、経口抗凝固薬・リクシアナ(一般名:エドキサバントシル酸塩水和物)について、出血リスクの高い高齢の非弁膜症性心房細動(AF)患者における用法・用法追加の一変申請を行ったと発表した。
今回の申請は、既存の経口抗凝固薬の承認用法・用量での投与が困難と判断された、出血リスクの高い80歳以上の超高齢非弁膜症性AF患者984人を対象とした国内第3相臨床試験(ELDERCARE-AF試験)の結果に基づくもの。
同試験は、エドキサバン15mg1日1回経口投与時の有効性(脳卒中および全身性塞栓症の発症抑制)の検証と、出血性イベントなどの安全性を検討するプラセボ対照二重盲検比較試験。その結果、主要評価項目である脳卒中および全身性塞栓症の年間発現率はエドキサバン群2.3%、プラセボ群6.7%で、エドキサバン群の優越性が示され、所期の目的を達成した。
安全性評価項目のひとつの重大な出血の年間発現率は、エドキサバン群3.3%、プラセボ群1.8%――だった。エドキサバン群で高い傾向にあったが、同社は、「特に臨床的に問題と考えられる致死的な出血や頭蓋内出血は、両群間で差はなかった」としている。安全性上の新たな懸念も認められなかったという。
同社は、「高齢者の非弁膜症性心房細動における新たな治療の選択肢を提供することで、患者さんに貢献できるものと期待している」としている。