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帝人・20年度上期 ヘルスケア事業は減収、営業減益 フェブリクの再算定影響大きく

公開日時 2020/11/04 04:50
帝人は11月2日、2021年3月期(20年度)第2四半期決算を発表し、上期のヘルスケア事業は売上730億円(前年同期比7.5%減)、営業利益165億円(同15.2%減)の減収、2ケタの営業減益となった。最主力品の痛風・高尿酸血症治療薬フェブリクは、コロナ禍でも例年並みの7%程度の数量増を維持したが、4月に市場拡大再算定を受けて薬価が14.5~14.6%引き下げられた影響を吸収できなかった。フェブリクの19年度国内売上は386億円で、ヘルスケア事業の売上の25%を占める。

フェブリクの20年度上期売上は176億円で、前年同期比11.6%減だった。

同社の園部芳久・代表取締役専務執行役員兼CFOはこの日の決算会見で、「ヘルスケア事業はCOVID-19影響が軽微であり、業績が底堅く推移した」と報告し、ヘルスケア事業の減収減益は主にフェブリクの薬価改定影響によるものと説明した。フェブリクは年平均7%の数量増で推移しているとし、「フェブリクの販売は堅調に伸びている」と話した。

上期のEBITDA(税引前利益に特別損益、支払利息、減価償却費を加算した値)は224億円(11.8%減)だった。内訳をみると、MR活動や研究開発に係る費用は、コロナ禍による活動レベルの低下により前年同期比15億円減となり、利益を押し上げた。しかし、薬価改定によって35億円の影響を受けるなどし、結果、EBITDAは2ケタの減益となった。

ヘルスケア事業に含まれる在宅医療事業は、在宅酸素療法(HOT)市場は院内の感染回避のため在宅医療の導入が選択されるケースが増加し、レンタル台数が増えた。減少していた睡眠時無呼吸症候群治療に関する入院検査数は回復の兆しがみられ、レンタル台数の増加が継続しているという。

同社はこの日、第2四半期の業績や市場動向を踏まえて通期計画を上方修正した。ヘルスケア事業の通期計画は、売上は期初計画に50億円上乗せして1500億円(前年同期比2.6%増)、営業利益は同10億円上乗せして300億円(同7.8%減)――を目指す。売上は、フェブリクの数量増や在宅医療機器のレンタル台数が「堅調に推移」するとし、利益は「活動レベル回復遅れによる費用減」を織り込んだとしている。

帝人 ヘルスケアセグメント
【20年度第2四半期業績(前年同期比) 通期予想(前年同期比)】
売上高 730億円(7.5%減) 1500億円(2.6%減)←修正前1450億円
営業利益 165億円(15.2%減) 300億円(7.8%減)←修正前290億円

【20年度第2四半期国内主要製品売上(前年同期実績)、億円】
フェブリク 176(199)
ボナロン 42(49)
ベニロン 26(31)
ソマチュリン 26(23)
ムコソルバン 11(17)
ロコア 11(11)
ワンアルファ 6(8)
オルベスコ 6(6)
ラキソベロン 4(6)
トライコア  2(2)
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