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スズケン インサイト社の胆道がん治療薬ペマジール錠の1社流通受託

公開日時 2021/04/05 04:51
スズケンは4月2日、米インサイト社の胆道がん治療薬ペマジール錠4.5mg(一般名:ペミガチニブ)について、スズケングループが日本国内でのメーカー物流から卸流通までの1社流通を受託することになったと発表した。スズケン連結対象子会社のエス・ディ・コラボと、インサイト日本法人のインサイト・バイオサイエンシズ・ジャパン合同会社が今回の1社流通で合意した。

インサイトはペマジールで日本での自社販売を始める方針で、物流・流通はスズケンに任せることにした。

ペマジールは、ファースト・イン・クラスの選択的線維芽細胞増殖因子受容体(FGFR)阻害薬で、「がん化学療法後に増悪したFGFR2融合遺伝子陽性の治癒切除不能な胆道がん」の効能・効果で3月23日に承認された。FGFRのリン酸化を阻害し、下流のシグナル伝達分子のリン酸化を阻害することで、FGFR2融合遺伝子を有する胆道がんに対して腫瘍増殖抑制効果を示すと考えられている。ペマジールによる高リン血症に対処するため、ニプロの炭酸ランタン顆粒分包「ニプロ」を併用する。

スズケンは今回の受託に至った背景について、「エス・ディ・コラボのメーカー物流およびスペシャリティ医薬品流通の実績と日本新規参入メーカーの受託実績、スズケングループの物流サービスと機能をインサイトに評価してもらったという経緯がある」と説明。1社流通とすることで、「国内流通在庫の偏在を最小化し、適切な温度帯での保管・輸配送と安定供給を実現する」としている。

メーカー物流は、メーカー物流センターでの保管・管理をスズケン連結対象子会社のエス・ディ・ロジが担う。メーカー物流センターから卸物流センターまでの輸配送は、同じくスズケン連結対象子会社の中央運輸株を中心とした医薬品共同配送ネットワークが担う。卸流通は、スズケングループの医薬品卸7社が担当する。

スズケンは、「今後もスペシャリティ医薬品流通において、国内への新規参入や新製品の上市を目指す製薬企業の要望に応えていく」とし、「新薬を待ち望む患者に確実に医薬品をお届けできるよう、流通基盤の強化に努め、日本の医療に貢献する」としている。
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