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薬食審・第二部会 JAK阻害薬オルミエントの「新型コロナによる肺炎」の効能追加、承認了承

公開日時 2021/04/21 21:20
厚生労働省の薬食審・医薬品第二部会は4月21日、日本イーライリリーの経口JAK阻害薬オルミエント錠2mg、同錠4mg(一般名:バリシチニブ)に、「SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素吸入を要する患者に限る)」の効能を追加することを審議し、承認することを了承した。中等症から重症の新型コロナによる肺炎に対し、抗ウイルス薬レムデシビル(一般名)と併用して用いる。2021年4月~22年2月末の期間における同剤の推定使用患者数は4500~6000例としている。

厚労省は部会後、正式承認の時期について、「迅速に適切に承認手続きを行う」と述べ、具体的な時期に言及しなかった。通常、効能追加の正式承認は、部会通過から概ね1か月後になるが、新型コロナに対する治療選択肢が限られていることから、通常より早く承認されそうだ。

オルミエントの今回の追加効能の用法・用量は、「通常、成人にはレムデシビルとの併用においてバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、継続投与期間は14日間までとする」となった。同省によると、継続投与期間が14日間までとなったのは、臨床試験のデザインによるものだとしている。経口投与ができない患者に対しては、同剤を粉砕・懸濁して、胃瘻や経鼻胃管などで使用する。

同剤の製造販売元の日本イーライリリーによると、今回の申請は、新型コロナの入院患者に対するバリシチニブ使用を評価した、米国国立衛生研究所(NIH)傘下の国立アレルギー感染症研究所(NIAID)主導の国際共同第3相試験(ACTT-2)をベースにしたもの。同試験は8か国67施設で1033人の患者が登録され、バリシチニブとレムデシビル併用療法群とレムデシビル単独療法群について、主要評価項目を「治療期間における回復までの期間」として評価した。その結果、全患者(1033人)では回復までの期間がバリシチニブ群は7日、対照群は8日で統計学的に有意に1日短縮した。酸素吸入や人工呼吸器を必要とするいわゆる重症患者216人にしぼって評価したところ、回復までの期間はバリシチニブ群は10日、対照群は18日で、バリシチニブ群で有意な期間の短縮を示した。

日本で新型コロナの治療薬として、レムデシビル、ステロイド薬のデキサメタゾンが承認されており、オルミエントは3剤目の治療薬となる。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

オルミエント錠2mg、同錠4mg(バリシチニブ、日本イーライリリー):「SARS-CoV-2による肺炎(ただし、酸素吸入を要する患者に限る)」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(令和7年7月2日まで)。

選択的JAK1及びJAK2阻害薬。JAK依存性サイトカインは多くの炎症性及び自己免疫疾患の病因と関連していることが示唆されており、JAK阻害の作用により効果を発揮すると考えられている。現在は既存治療で効果不十分な関節リウマチやアトピー性皮膚炎を適応としている。

新型コロナによる肺炎の用法・用量は、「通常、成人にはレムデシビルとの併用においてバリシチニブとして4mgを1日1回経口投与する。なお、継続投与期間は14日間までとする」となった。経口投与できない患者に対しては、同剤を粉砕・懸濁して、胃瘻や経鼻移管などで使用する。

海外では21年2月時点で、SARS-CoV-2による感染症に係る効能・効果で承認されていないが、20年11月19日に米国で緊急使用許可を得ている。
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