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厚労省 諮問会議に「医薬品産業ビジョン」の視点提示 イノベーション促進とサプライチェーン強靭化を明記

公開日時 2021/04/27 04:52
厚生労働省は4月26日の経済財政諮問会議に、今夏に策定する医薬品産業ビジョンについて、「イノベーション、安定供給、品質確保のための多角的な支援が必要」との視点を盛り込む考えを示した。具体的な方向性では、アカデミア発のシーズの実用化など、「イノベーションの促進」と、安定供給や品質向上に向けた「サプライチェーンの強靭化」をあげた。後発品については、バイオシミラーを含めた新たな目標設定を検討する。80%目標後の新たな目標を今年3月末までに策定する方向だったが、日医工や小林化工の相次ぐ不祥事を受けて見送られていた。厚労省は今夏に策定する「経済財政運営と改革の基本方針」(骨太方針2021)への反映を目指す。

◎コロナ禍で直面する課題を繰り返さない対策が必要


新型コロナウイルス感染症の感染拡大が世界的に拡がるなかで、欧米に比べて国内での治療薬やワクチン開発の遅れが指摘されている。厚労省はこの日の諮問会議で、「コロナ禍で我が国が直面した課題を繰り返さないための対応が必要」と問題提起した。また、国内の医薬品産業は技術輸出(技術利用の権利付与)が超過していることや、米国に比べて対売上高研究開発費率が低下傾向にあると指摘。薬価毎年改定が導入されるなかで、コロナ禍で明らかになった治療薬やワクチンと同様に、革新的新薬の開発力の低下が懸念される状況にあるとし、中長期視点に立った新たな「医薬品産業ビジョン」の策定の必要性を強調した。

◎イノベーションへの投資を継続 一億総活躍社会実現の原動力に

医薬品産業について厚労省は、「国民の健康を支え、健康寿命を延伸させる重要な役割を担っている」と指摘。今後もイノベーションへの投資を継続してもらい、革新的な治療方法の開発、上市することを通じ、健康長寿社会に貢献する。これにより、高齢者や社会復帰した人など“一億総活躍”社会を実現し、消費も増加することで、結果的に経済成長につながる好循環を生み出すイメージを描いた。また、売上等のリターンが医薬品産業にあることで、税収などを通じて国に貢献することも加えた。

◎アカデミア発のシーズの実用化 ヘルスケア・エコシステムの構築を

こうした姿を実現するための条件として、①ノベーション、②安定供給、③品質確保―をあげ、多角的な支援の必要性を強調した。具体的な政策としては、イノベーションの支援としては、アカデミア発のシーズの実用化や、国際共同治験の推進、薬価制度におけるイノベーション評価の充実化、ヘルスケア・エコシステムの構築などをあげた。

また、コロナ禍で世界的なモノ不足に陥るなかで、中国やインドなど原薬の輸入を特定の国に依存するなどの課題もわかってきた。こうしたなかで、国内開発、生産への取り組みも進める。新型コロナワクチンについては、国内の生産・製剤化するための施設や整備など進める企業に対して2020年度第2次補正予算で1377億円、国産ワクチン開発をする企業への補助として第3次補正予算案で1200億円を確保するなどした。

◎GMPやGQPなどの規制を通じた「品質確保」の重要性も指摘


小林化工と日医工が相次いで行政処分を受け、国民からの後発医薬品への信頼が低下するなかで、GMPやGQPなどの規制を通じた「品質確保」の重要性も指摘した。無通告立入検査回数の増加や検査手法の質の向上など、GMP立ち入り検査の強化に加え、製造所の監督等の厳格化、安全対策の強化や製造量等に見合った体制確保など、製造販売業者としての管理体制の強化などをあげた。

後発品の使用促進については都道府県でバラつきがあることを改めて指摘した。全国的には、2020年9月の後発品数量シェアは80%目標にわずかにとどかず、78.3%(2020年9月薬価調査)だった。都道府県別にみると、使用割合が最も高い沖縄県では85%を超えているのに対し、最も低い徳島県では70%を下回っていることなどを示した。なお、新指標としては、全都道府県で後発品80%目標達成があがっている。
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