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レノボ 地域医療連携におけるハイブリッドクラウド実証実験に着手 離島の遠隔医療を地域展開に活かす

公開日時 2021/06/30 04:50
レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ合同会社は6月29日、オンライン記者説明会を開催し、同社の技術を活用した地域医療連携におけるハイブリッドクラウド実証実験に着手していることを明らかにした。Neutrix Cloud Japanが提供するマルチクラウド接続ストレージサービスと連携して、離島医療や5G / Local 5G活用による高度医療支援などに活用するというもの。エコシステムを構築し、様々なパートナー企業との協働も視野に入れている。同社は、COVID-19の流行による地域医療連携の新たな取り組みとして期待を寄せている。

レノボは、慶応義塾大学病院、都立松沢病院、近畿大学病院などへの医療情報システムの導入で実績をあげている。特に病院における医療情報システムは、電子カルテ部門と個別診療科部門などに導入したシステムで、それぞれベンダーが異なることから、いわゆる「サイロ化」が課題となっていた。一方で病院側は、電子カルテとPACSの統合、部門システムとPACSの統合、さらに近年はコロナ対応や遠隔医療への対応など、次のステップを見据えたシステム運用基盤の構築やシステム改修などに課題を抱えているという。レノボは、こうした課題解消を主眼とした統合基盤の構築や、自走支援サービス(旧システムから新システムへのデータ移行支援)の提供によるベンダーロックからの解放などをサービス提供し、これまで実績を上げてきた。

◎クリニックモデル 規模ごとのシステム運用と保守を含めた1ストップサービス

この日の記者説明会では、こうしたレノボ独自の技術を活用したクリニックモデルや地域医療連携モデルの取り組みなどが紹介された。クリニックモデルでは、中小規模の病院や診療所に対し、規模に応じたシステム運用と保守含めた1ストップサービスを提供する。

◎地域医療ネットワークを活用 Local 5G活用による高度医療支援も


一方、地域医療連携については、COVID-19の流行による地域医療連携の新たな取り組みとして、ハイブリッドクラウド実証実験を開始したことが報告された。離島など遠隔医療を想定した取り組みで、地域医療ネットワークを活用し、医療従事者や生活者との連携、レセプト・検査値等の展開、同意取得のデジタル化、Local 5G活用による高度医療支援などを行う。

エンタープライズ営業統括本部の鷲崎達也統括本部長は、地域医療連携の第1フェーズは「医師や医療従事者が最新のマスキングデータを見ることができる環境を整えたい」と強調。第2フェーズでは、「離島に限らず都市部も含めた遠隔医療に応用したい」と意欲を示した。また、AIで画像解析し、その結果を臨床応用するなどのニーズが高まっているとし、ベンチャーを含めた企業間のパートナーシップも視野に入れていることを明らかにした。

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