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神戸市やアイパークなど7者が連携協定 神戸医療産業都市のエコシステム活発化でイノベーション創出へ

公開日時 2026/01/21 04:49
神戸市と神戸医療産業都市推進機構、神戸大学、理化学研究所、三菱商事、三菱商事都市開発、アイパークインスティチュートの7者は1月20日、「神戸医療産業都市におけるイノベーション創出に向けた連携協定」を締結した。神戸医療産業都市内の多様な関連機関・企業間の交流・連携およびイノベーションを促進するエコシステムを構築し、エリア全体の活性化を図る。久元喜造神戸市長は締結式で、「神戸医療産業都市は新しいフェーズに入ることができた。スタートアップが超えなければいけない課題解決の糸口がこの場で見出すことができ、社会実装または実用化に向けた取り組みが加速できるようになるのではないか」と強い期待感を示した。

連携協定では、①産業創出・集積に必要なエコシステム形成、②優位性あるインフラ構築、③専門人材育成・集積、④世界への発信と連携―、を連携・協力事項の柱としている。特にインフラ面では、神戸医療産業都市内にある理化学研究所のスーパーコンピューター「富岳」などの研究基盤や、神戸大が推進する「デジタルバイオ・ライフサイエンスリサーチパーク(DBLR)」などの研究開発への活用を促進し、エリアの特性を最大限に引き出す方針だ。

背景には、神戸産業医療都市が構想から約30年で約340社が集積する国内最大級のバイオメディカルクラスターに成長した一方、アカデミアやスタートアップ、病院などをつなぐ連携の中核が不在だった課題がある。今回の協定により、日本のバイオ・ライフサイエンス分野における国際競争力の強化にも貢献する構えだ。

神戸市長は、2025年4月に隣接する神戸空港の第2ターミナルが完成し国際チャーター便の就航が始まったことにも言及。「神戸医療産業都市で開発される様々なイノベーションやテクノロジーが、グローバルで生命と健康、ヘルスケアなどの分野で貢献しうる可能性が高まっていくことに間違いない。連携協定の締結を契機に、蓄積された経験、知見を持ち寄り、一体として取り組んでいければと考えている」と語った。

◎ 27年11月に「神戸アイパーク」完成へ

締結式でアイパークインスティチュートの藤本利夫代表取締役社長は、「アイパークはこれまで企業、アカデミア、スタートアップが垣根を超えて交わるオープンイノベーションの場として、競争を実用化へ落とし込むことを大切にしてきた。神戸でも出会いを作るだけでなく、実用化を見据えた伴走支援を通じ、神戸から世界に通用するイノベーションを生み出していきたい」と意欲を示した。

同社で連携の具体的な取り組みとして、「神戸アイパーク」を運営する。26年7月に着工し、27年11月の完成を予定。神戸新交通ポートライナー「計算科学センター」駅直結の8階建てビルには、賃貸ラボのほか、会議室やコワーキングラウンジといった共用部を充実させ、エコシステムの構築を後押しする。同社にとって「湘南アイパーク」に次ぐ初の外部展開となる。

藤本社長は神戸の強みとして、①震災以来30年以上にわたりエコシステムを形成しており、すでにライフサイエンス企業のクラスターができていること、②バイオものづくり、再生医療などの強みがあり、メドテックの会社なども集積していること、③神戸大学、理化学研究所といったアカデミアがあり、「王道のエコシステムを作れる環境にある」と分析する。

さらに、「神戸アイパーク・1だけで終わるつもりはなく、全体に何カ所か展開していき、今の300社を倍増できるようなレベルで会社を集めたい」と強調。神戸では、創薬に限らず素材や食品など広範なバイオ技術があるとし、「技術の実用化の商品というものが世界を席巻するようなベストプラクティスを一つでも作っていきたい」と抱負を述べた。
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