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診療側・有澤委員 出荷調整による供給不安で後発医薬品調剤体制加算の対応を要望 中医協総会

公開日時 2021/07/26 04:51
後発品の出荷停止や出荷調整が拡がるなかで、日本薬剤師会の有澤賢二委員(日本薬剤師会常務理事)は7月21日の中医協総会で、後発医薬品調剤体制加算について「(出荷調整となった品目などを)使用率の母数から一時的に除外するなど、後発医薬品に関する報酬上の対応も迅速に対応いただけないと薬局経営はもたない」として、早急な対応を要望した。また、財務省が後発医薬品調剤体制加算の廃止を含めた抜本的な見直しを提案していることに対し、「診療報酬・調剤報酬において減算ありき、つまりペナルティありきの評価設計であってはならない。明確に反対する」と主張した。

◎後発医薬品調剤体制加算見直し 減算のあり方が議論に

後発品の使用促進をめぐり、政府はポスト80%の新たな目標として、「2023年度末までにすべての都道府県で80%以上」としている。これまで後発品の使用促進のために、医療機関には後発医薬品使用体制加算、保険薬局には後発医薬品調剤加算などで評価がなされている。

これに対し、財務省は2021年度予算執行調査結果概要で、後発医薬品調剤加算の在り方について問題意識を示している。加算は75%以上から段階的に点数を取得でき、40%以下の場合は調剤基本料から2点減算される。財務省は、現行制度で加算に要する費用が1200億円程度であるとしたうえで、23年度末までの新目標による適正効果の増加分を200億円と試算し、「費用対効果も見合っておらず、加算制度については、廃止を含めた見直しを行うべき」と主張。減算が適用された保険薬局は0.3%にとどまっていることも指摘し、「対象範囲を大幅に拡大するなど、減算を中心とした制度に見直すべき」としている。

支払側は幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)が「加算の費用対効果が薄まっているという現状がある。加算のあり方について次期診療報酬改定で見直していくべき」と指摘。安藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)も、「加算減算のあり方も含め見直しを行うことが必要」と述べた。

一方、診療側の有澤委員は、「診療報酬・調剤報酬において減算ありき、つまりペナルティありきの評価設計であってはならない。明確に反対する」と述べた。「薬剤師が努力した先に、こういった対応を待っているのはあまりにも強引なものと考える。さらに毎年多く後発医薬品が上市されるなかで、これまで積極的に進めてきた水準を維持することも相応の労力を要することにもご理解いただく必要がある」と述べた。後発品の使用が浸透するにともなって、薬局の後発品の在庫数が増加していることを引き合いに、「薬局では一製品について複数の後発品の備蓄をしなければならないケースも多く、備蓄、廃棄、損耗などのコスト増に対して相当の労力を要している」と強調した。

◎有澤委員「卸機能の観点からの改善も」 流通改善GLでは頻回配送や返品にも言及

有澤委員はまた、ジェネリックメーカーの相次ぐ供給停止や出荷調整などが起きていることで、「現場では、医薬品が適切に供給されることを前提に動いてることもあり、後発品が納入されないことについての現場での説明や苦情対応など現場の負担は非常に重くなっている。これらも含めて薬剤師の職務と理解をしているが、現在の状況は薬局薬剤師の努力の範疇を超えたものであり、いくらなんでも酷い状況であると言わざるを得ない」と強調した。

個店の薬局に対しては出荷調整がかかっているのに対し、大手薬局・医療機関が在庫を確保している実態にも触れ、「流通機能上のアンバランスが発生しているという声も寄せられています。今回の問題については卸機能、あるいは流通機能の観点からの改善も必要と考える」との見解も表明した。

厚労省としての対応を問われた厚労省医政局の林俊宏経済課長は、流通改善ガイドラインを今秋にも改定すると説明。「医薬品価格の交渉だけではなく、回収等の際の早急なの情報提供や頻回配送、急配の減少を含めて改定案を提示している」と説明した。

◎処方箋の変更不可欄廃止で議論 支払側・幸野委員「役割を終えた」 診療側は反対


この日の中医協では、一般名処方を推進する観点から処方箋様式に設けられた、後発品への「変更不可欄」についても議論が及んだ。診療側は、城守国斗委員(日本医師会常任理事)が「重要な役割を担っているので削除すべきではない」と強調。診療側の池端幸彦委員(日本慢性期医療協会副会長)は患者の求めで変更不可欄を活用しているケースがあると理解を求めた。

これに対し、支払側の幸野委員は、「後発医薬品の効能効果は先発品と同一だということを患者に説明をして納得していただくことも医師の大切な業務ではないか。変更不可欄は役割を終えた」と述べるなど、意見は一致しなかった。幸野委員は、「限られた財源のなかで薬価を統制していくか、医療費を統制していくかという広い観点から考えるべきだ」と強調した。


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