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モデルナワクチン 使用見合わせの同一ロットで死亡は3例に 厚労省

公開日時 2021/09/07 04:51
厚生労働省は9月6日、「COVID-19 ワクチンモデルナ筋注」で使用見合わせとなっているロットの接種後に新たに49歳男性の死亡が報告されたと発表した。男性は、使用見合わせとなっている製造番号「3004734」の接種翌日に、死亡した。これまでに同ロットを接種した2例の死亡が報告されており、これで同ロットでの死亡は3例となった。このロットにはステンレスの破片が混入したことは確認されていないが、混入したワクチンと同時期に製造されたことから、使用が見合されており、製造販売元の武田薬品が自主回収を行っている。

死亡したのは49歳の男性。同ロット(3004734)で2回目の接種を受けた翌日の8月22日に死亡した。男性には、そばアレルギーがあった。CT による死後画像診断では脳出血及び心臓などの異常所見はなく、解剖が行われる予定という。武田薬品は9月4日に厚労省に第一報を入れ、6日に報告したという。

厚労省はワクチンとの因果関係について今後調査を進め、専門家によるワクチン接種との因果関係の評価や審議会で検討し、安全性を評価するとしている。

同ワクチンをめぐっては、未使用のバイアルに異物が混入していることが複数の施設から報告された。これを受け、ステンレスの破片が見つかった「3004667」に加え、異物混入の報告はないものの同時期に製造された「3004734」と「3004956」について武田薬品が9月2日から自主回収を行っている。なお、製造番号「3004734」は、約5万2千本あるという。

◎専門家 慎重な調査・検討を行う

厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会の森尾友宏長会長は、混入した異物がステンレス片であることが判明したことから、「(ステンレス片は)医療機器等でも使用されていることから、仮に異物が体内に入ったとしても身体への影響の可能性は低いと考えられる。今回の事例は異物混入が指摘されたロットではないが、現時点では症例に関する情報が不足しているため、引き続きその情報収集に努めるとともに、審議会で慎重に評価を行っていく予定」とのコメントを発表した。

薬食審薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会の岡明会長は、「新型コロナワクチンへの異物混入については、企業の調査によりその性質が明らかとなったが、引き続き報告された事例の情報を慎重に調査検討する必要がある。専門家評価を行った上で審議会で検討していく必要がある。また、使用見合わせの対象となったロットについては、死亡以外も含め副反応疑い報告全体の状況を見守る必要がある」としている。
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