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製薬協が会員2社を処分 小野薬品を会員資格停止 三重大病院贈収賄事件受け 久光製薬は理事解任

公開日時 2021/09/16 15:40
日本製薬工業協会(製薬協)は9月16日、小野薬品を会員資格停止処分とすることを決めた。同社の三重大病院を担当するMRら社員2人が第三者供賄による贈賄罪事件で有罪判決を受けたため。資格停止期間は定めておらず、社内での奨学寄附金の運用の改善を強く求める考え。会員資格停止処分は除名に次ぐ重い処分で、2013年10月に、ディオバン問題を受け、ノバルティスファーマが受けて以来となる。あわせて同日、薬機法違反に基づく行政処分を受けた久光製薬の役職(理事)解任も決まった。

2社の処分は、処分審査会などの審議を踏まえ、きょう16日に開かれた製薬協総会で報告された。

◎小野薬品 製薬業界による社会的な影響を重くみて処分を決定

小野薬品の中部営業部長と三重大病院担当MRは、三重大病院の臨床麻酔部元教授に薬剤を多数発注してもらう見返りに現金200万円を提供したとして、贈賄罪に問われ、津地方裁判所(四宮知彦裁判長)から今年6月、懲役8月、執行猶予3年の判決を言い渡されていた。

製薬協は処分の理由について、判決文のなかで、奨学寄附金の趣旨を歪める形で現金供与したことが言及されていたことをあげた。また、外部弁護士による調査委員会報告書から、本社のプライマリー製品企画部長が一貫して関与を否定しているものの、多数のメールを受信した記録が残っており、調査報告書でも、「提出を了承していたことは疑う余地はない」と結論付けている。判決では会社としての責任は問われなかったが、製薬協としては、製薬業界による社会的な影響を重くみて処分を決定した。

処分期間は明確に定めず、処分の理由となった奨学寄附金の運用改善が確認された段階で、解除する方針。

◎久光製薬 理事が解かれて一般会員に

久光製薬は、OTCの外用消炎鎮痛剤・サロンパスホットで規格に適合しない着色料を使用し、製造、製造販売したため、佐賀県から8月に薬機法違反に基づく行政処分を受けた。久光製薬は第二種医薬品製造販売業として4日間(8月13~16日)、製造した鳥栖工場を医薬品製造業として8日間(8月13~20日)の業務停止を受けていた。久光製薬は理事の任を解かれ、一般会員となる。

製薬協は、「今回のことは誠に遺憾なことであり、改めて会員会社のコンプライアンスの徹底に努める」とコメントしている。
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