製薬協 環境省の「脱炭素化推進モデル事業」に採択 加盟12社と業界共通のCO2削減算定ルール策定へ
公開日時 2025/07/23 04:50
製薬協は7月22日、環境省の「バリューチェーン全体での脱炭素化推進モデル事業(業界団体)」に採択されたと発表した。同事業は、製薬業界共有のCO2排出量削減を目的とした支援事業で、業界共通のScope3算定・1次データ取得のルールやエンゲージメント方針のガイドライン策定に向けた取り組みを支援する。製薬協に加盟する、アステラス製薬、アストラゼネカ、エーザイ、キッセイ薬品工業、サノフィ、参天製薬、塩野義製薬、第一三共、中外製薬、日本新薬、武田薬品、Meiji Seikaファルマの合計12社が参加することになった。
同事業は環境省が実施し、バリューチェーン全体でのCO2排出削減を目指して、データ連携の促進や業界モデルの構築などを目的としている。製薬協環境問題検討会カーボンニュートラルグループが軸となり、企業間での排出量算定や一次データ取得の共通ルールの検討、次年度以降の取り組みを見据えたロードマップの策定といった、ルールやガイドライン策定を支援する。
製薬協は「産業ビジョン2035」で掲げる重点領域の一つ「倫理観と透明性を担保し、社会から信頼される産業となる」の実現に向けた取り組みとして同事業に応募し、採択された。製薬協は、「事業を通じて得られる知見を広く共有し、人々の健康に深刻な影響を及ぼす気候変動等の環境課題の解決に貢献する。これにより、医薬品の安定供給を支える持続可能な社会の実現を目指していく」とコメントしている。