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薬食審・第二部会 7製品の承認了承 NSCLCに対する初のKRAS G12C阻害薬ルマケラスなど

公開日時 2021/12/03 04:50
厚生労働省の薬食審医薬品第二部会は12月2日、7製品の承認を了承した。この中には、がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の非小細胞肺がん(NSCLC)を対象疾患とするファーストインクラスのKRAS G12C阻害薬ルマケラス錠(一般名:ソトラシブ、アムジェン)や、がん化学療法後に増悪した子宮体がんに対する抗がん剤レンビマカプセル(同レンバチニブメシル酸塩、エーザイ)と免疫療法薬キイトルーダ点滴静注(同ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD)との併用療法が含まれる。

子宮体がんの薬物療法には現在、化学療法や黄体ホルモン療法がある。今回の併用療法の正式承認により、子宮体がんに対して分子標的薬や免疫療法薬での治療アプローチが加わることになる。

新有効成分含有医薬品は2022年1月に、効能追加は年内に正式承認されるとみられる。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

リフヌア錠45mg(ゲーファピキサントクエン酸塩、MSD):「難治性の慢性咳嗽」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

選択的P2X3受容体拮抗薬。P2X3受容体は気道の迷走神経のC線維上に発現しているアデノシン三リン酸(ATP)受容体で、ATPは気道の炎症条件下で気道粘膜細胞から放出される。細胞外ATPが気道のC線維上のP2X3受容体と結合することで、損傷の可能性を示すシグナルとして感知され、咳嗽が惹起されることがある。細胞外ATPとP2X3受容体の結合を阻害することで、C線維の活性化を抑え、咳嗽が抑制されると考えられている。

同剤は通常、成人には1回45mgを1日2回経口投与で用いる。承認後は杏林製薬が独占販売する。

ビンゼレックス皮下注160mgシリンジ、同160mgオートインジェクター(ビメキズマブ(遺伝子組換え、ユーシービージャパン):「既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。再審査期間は8年。

炎症性サイトカインのIL-17AとIL-17Fを選択的に阻害するヒト化モノクローナルIgG1抗体。IL-17FはIL-17Aとは独立して炎症を促進する。同剤はIL-17AのみならずIL-17Fも選択的に阻害することが特長で、IL-17Aのみの阻害よりさらに大きな炎症抑制が期待されている。

同剤は通常、成人には1回320mgを初回から16週までは4週間隔で皮下注射し、以降は8週間隔で皮下注射する。ただ、患者の状態に応じて16週以降も4週間隔で皮下注射できる。

リツキサン点滴静注100mg、同500mg(リツキシマブ(遺伝子組換え)、全薬工業):「難治性の尋常性天疱瘡及び落葉状天疱瘡」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

抗CD20モノクローナル抗体製剤。天疱瘡は国の指定難病で、皮膚・粘膜に病変が見られる自己免疫性水疱性疾患。治療法はステロイド剤内服を中心とした免疫全般を抑制する治療法が中心だが、ステロイド治療に抵抗性を示し、従来の治療法では症状が治まらない症例が存在する。

今回の追加適応に対し、通常、成人には1回量1000mg/bodyを2週間間隔で2回点滴静注して用いる。

オプジーボ点滴静注20mg、同100mg、同120mg、同240mg(ニボルマブ(遺伝子組換え)、小野薬品):「原発不明がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

原発不明がんは、十分な検索にも関わらず原発巣が不明で、組織学的に転移巣と判明している悪性腫瘍と定義される。診断時に既に進行・転移している病態で、複数臓器に転移が認められる患者が全体の半数以上を占める。生存期間の中央値は6~9カ月、5年生存率は2~6%と極めて予後が悪い。

原発不明がんの80%が予後不良群。この予後不良群に対する治療は薬物療法が主体となるが、原発不明がんに対して国内外で承認された薬剤はなく、標準治療がいまだ確立されていないため、薬剤の開発が切望されている。

海外では21年8月時点で、原発不明がんに係る効能・効果で承認されている国・地域はない。

キイトルーダ点滴静注100mg(ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)、MSD)
レンビマカプセル4mg、同10mg(レンバチニブメシル酸塩、エーザイ)
:いずれも「がん化学療法後に増悪した切除不能な子宮体がん」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。いずれも希少疾病用医薬品。いずれも再審査期間は10年。

キイトルーダは抗PD-1抗体(免疫療法薬)。レンビマはマルチキナーゼ阻害薬(分子標的薬)。子宮体がんに対して両剤の併用療法で用いる。

子宮体がんの日本の罹患者数は、2020年に1万7000人以上が新たに罹患し、3000人以上が亡くなったと推定されている。子宮内膜がんは、子宮体がんにおけるもっとも発生頻度の高いがんで、9割以上を占める。生存率は診断時のステージによって大きく変わるが、転移性子宮内膜がんの5年生存率は17%と予後が悪い。

子宮体がんの薬物療法には現在、化学療法や黄体ホルモン療法がある。今回の併用療法が正式承認されると、子宮体がんに対して分子標的薬や免疫療法薬での治療アプローチが加わることになる。レンビマにとっては、国内でいよいよ免疫療法薬との併用が始まることになる。

ルマケラス錠120mg(ソトラシブ、アムジェン):「がん化学療法後に増悪したKRAS G12C変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。再審査期間は10年。

KRAS G12C阻害薬。非小細胞肺がん(NSCLC)で認められるドライバー変異のひとつにKRAS G12C変異がある。これまでにKRAS G12C変異を有するNSCLCに対する治療薬は承認されておらず、既存の二次治療における転帰も不良なため、高いアンメット・メディカル・ニーズとなっている。アムジェンは国内のKRAS G12C変異陽性のNSCLCの患者数は約6700人と推測している。

同剤は通常、成人には1回960mgを1日1回経口投与で用いるが、患者の状態で適宜減量する。

海外では21年8月末時点で、今回の効能・効果で2カ国で承認済み。

【報告品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

ベバシズマブBS点滴静注100mg「日医工」、同400mg(ベバシズマブ(遺伝子組換え)[ベバシズマブ後続3]、日医工):「治癒切除不能な進行・再発の結腸・直腸がん、扁平上皮がんを除く切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」を効能・効果とするバイオ後続品。再審査期間はなし。

3番目のアバスチンのバイオ後続品。海外では21年8月現在、EUを含む3つの国・地域で承認済み。

ベージニオ錠50mg、同100mg、同150mg(アベマシクリブ、日本イーライリリー):「ホルモン受容体陽性かつHER2陰性で再発高リスクの乳がんにおける術後薬物療法」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。再審査期間は残余期間(2026年9月20日)。

CDK4/6阻害薬。今回追加した術後薬物療法の投与期間は24カ月間までとなる。
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