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薬食審・第一部会 2月25日に10製品を審議 2型糖尿病合併CKD治療薬ケレンディアの再審議も

公開日時 2022/02/10 19:50
厚生労働省は2月25日に薬食審医薬品第一部会を開催し、新薬10製品を審議する。この中には中外製薬の加齢黄斑変性及び糖尿病黄斑浮腫を対象疾患とする眼科領域初のバイスペシフィック抗体・バビースモ硝子体内注射液(一般名:ファリシマブ(遺伝子組換え))や、サノフィの先駆け審査指定品目の酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症治療薬・ゼンフォザイム点滴静注用(オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え))が含まれる。また、1月に継続審議となった2型糖尿病を合併する慢性腎臓病(CKD)治療薬・ケレンディア錠(フィネレノン)の再審議も行われる。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名。、申請企業名)
ケレンディア錠10mg、同錠20mg(フィネレノン、バイエル薬品):「2型糖尿病を合併する慢性腎臓病」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

1月28日の薬食審医薬品第一部会で承認可否が審議されたが、「日本人を対象とした有効性の評価に加え、これに基づく投与対象が論点になった」(厚労省)として継続審議となった。

同剤は非ステロイド型選択的ミネラルコルチコイド受容体(MR)拮抗薬。MRの過剰活性化は腎臓や心臓の炎症と線維化の原因となる。同剤はMRの過剰活性化による悪影響を抑制する。臨床試験では、2型糖尿病を合併するCKD患者を対象に、血糖降下療法などの標準治療に同剤を上乗せして有効性と安全性が評価された。

慢性腎臓病(CKD)は糖尿病に起因する最も多い合併症のひとつで、心血管疾患の独立した危険因子でもある。2型糖尿病を合併するCKDは、生存のために透析または腎臓移植を必要とする末期腎不全の主な原因としても知られている。

サムタス点滴静注用8mg、同点滴静注用16mg(トルバプタンリン酸エステルナトリウム、大塚製薬):「心不全における体液貯留」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

静脈内投与可能な水利尿薬。トルバプタンのプロドラッグ注射剤で、静脈内投与後に速やかにトルバプタンへと加水分解され効果を示す。トルバプタンを経口で服用できない体液貯留を有する心不全患者の新しい治療選択肢。

アロカリス点滴静注235mg(ホスネツピタント塩化物塩酸塩、大鵬薬品):「抗悪性腫瘍剤投与に伴う消化器症状(悪心・嘔吐)」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

NK1受容体拮抗型制吐剤で、活性本体であるネツピタントのリン酸化プロドラッグ製剤(注射剤)。抗がん剤投与後の悪心・嘔吐を予防することは臨床上重要と考えられており、大鵬薬品は同剤をヘルシン・ヘルスケアS.A.から導入して国内開発した。

モノヴァー静注500mg、同静注1000mg(デルイソマルトース第二鉄、日本新薬):「鉄欠乏性貧血」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

三価の鉄を安全性の高い糖であるイソマルトシドと強力に結合させた、静脈注射用の鉄と糖の複合体。日本新薬は、「既存薬に比べて少ない投与回数で安全に高用量の鉄補充が可能」としている。

ジセレカ錠100mg、同錠200mg(フィルゴチニブマレイン酸塩、ギリアド・サイエンシズ):「潰瘍性大腸炎の治療及び維持療法」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

選択的JAK(ヤヌスキナーゼ)1阻害薬。現在は「既存治療で効果不十分な関節リウマチ(関節の構造的損傷の帽子を含む)」を効能・効果としている。

カログラ錠120mg(カロテグラストメチル、EAファーマ):「潰瘍性大腸炎」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

α4インテグリン阻害薬。炎症性細胞表面に発現するα4β1インテグリンとα4β7インテグリンのどちらにも作用し、大腸粘膜の血管内皮細胞に過剰に発現する接着分子との結合を介する細胞接着反応を阻害する。これにより、病変部位への過剰な炎症性細胞の浸潤を抑制し、抗炎症作用を発揮すると考えられている。

承認取得後は、キッセイ薬品が販売し、EAファーマとキッセイ薬品で共同販促する。

ゼンフォザイム点滴静注用20mg(オリプダーゼ アルファ(遺伝子組換え)、サノフィ):「酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。先駆け審査指定品目。希少疾病用医薬品。

活性が低下している酸性スフィンゴミエリナーゼ(ASM)を補充し、スフィンゴミエリンの分解を促す目的で用いる酵素補充療法の製剤。

酸性スフィンゴミエリナーゼ欠損症(ASMD)は、進行性で生命にかかわる希少疾患で、ライソゾーム病の一種。ASMDは、ライソゾームという細胞内器官でスフィンゴミエリンと呼ばれる脂質を分解する酵素であるASMの活性が低いために現れる疾患で、スフィンゴミエリンが代謝されずに細胞内に蓄積する。そうすると、やがて細胞は死滅し、内臓などの機能に異常が現れる。全世界の発症率は、出生児10万人あたり0.4~0.6人とされる。

ジスバルカプセル40mg(バルベナジントシル酸塩、田辺三菱製薬):「遅発性ジスキネジア」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

VMAT2阻害薬。神経終末に存在するVMAT2を選択的に阻害することにより、神経終末からのドパミン分泌を可逆的に抑制することで、遅発性ジスキネジアに伴う不随意運動を抑制する。

遅発性ジスキネジアは、抗精神病薬などを長期間服用することで起こる不随意運動のこと。発症機序は明確ではないが、ドパミン受容体の感受性増加などが原因と考えられている。症状は患者ごとに異なり、舌を左右に動かす、口をもぐもぐさせるなど顔面に主に現れる。重症になれば嚥下障害や呼吸困難を引き起こす可能性があり、重篤な状態になる患者もいる。

承認取得後は、ヤンセンファーマが販売を行い、田辺三菱製薬とヤンセンが共同販促する。

タリージェ錠2.5mg、同錠5mg、同錠10mg、同錠15mg(ミロガバリンベシル酸塩、第一三共):
「神経障害性疼痛」を対象疾患とする新効能医薬品。

電位依存性カルシウムチャネルのα2δ(アルファ2デルタ)サブユニットに対するリガンド。電位性カルシウムチャネルを介してカルシウムの流入を減少させることで、痛みに関与する神経伝達物質の過剰な放出を抑制することにより、鎮痛作用を発揮すると考えられている。現在は末梢性神経障害性疼痛を効能・効果としている。

バビースモ硝子体内注射液120mg/mL(ファリシマブ(遺伝子組換え)、中外製薬):「加齢黄斑変性、糖尿病黄斑浮腫」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。

抗VEGF/抗Ang-2バイスペシフィック抗体。視力低下の原因のひとつのアンジオポエチン-2(Ang-2)と血管内皮増殖因子-A(VEGF-A)は、血管構造の不安定化により、漏出を引き起こす血管を新たに形成し、炎症を起こす。同剤はこの2つの経路を標的とし、別々に遮断して血管を安定化させる。この作用で患者の視力をより良く、より長く保つとされる。

最長16週の投与間隔で用いるため、患者・家族の通院負担の軽減も見込まれる。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

スピンラザ髄注12mg(ヌシネルセンナトリウム、バイオジェン・ジャパン):「臨床所見を発現していないが遺伝子検査により発症が予測される脊髄性筋萎縮症」を対象疾患とする新効能医薬品。希少疾病用医薬品。

標的RNAと結合して遺伝子発現を調節するようデザインされた短鎖の合成ヌクレオチド(=ASO(アンチセンスオリゴヌクレチオド))。SMN2遺伝子のスプライシングを変えるようデザインされ、完全に機能するSMNタンパク質の産生を増やす、アンチセンス核酸医薬品。

ヒスロン錠5(メドロキシプロゲステロン酢酸エステル、協和キリン):「早発排卵の防止」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。公知申請。

経口黄体ホルモン製剤。女性ホルモンの不足などによって起こる月経周期異常や不妊症などに効果を示す。

デュファストン錠5mg(ジドロゲステロン、マイランEPD):「早発排卵の防止」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。公知申請。

合成黄体ホルモン剤。子宮内膜に分泌期像をつくり、また排卵誘発作用もある。

リンパック透析剤TA5(-、ニプロ):「慢性腎不全における透析型人工腎臓の灌流液」を対象疾患とする類似処方医療用配合剤。

【訂正】下線部に誤りがありました。訂正しました。(2月28日10時20分)
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