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MSDの腎細胞がん等治療薬・ウェリレグ錠など新薬4製品を審議へ 6月6日の第二部会で

公開日時 2025/05/26 04:48
厚生労働省は6月6日に薬事審議会・医薬品第二部会を開き、MSDの腎細胞がんおよびフォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病関連腫瘍を対象疾患とする経口HIF-2α阻害剤・ウェリレグ錠(一般名:ベルズチファン)など新薬4製品の承認の可否を審議する。

このほかの審議予定品目には、ブリストル・マイヤーズスクイブの骨髄線維症を対象疾患とするJAK2阻害剤・インレビックカプセル(フェドラチニブ塩酸塩水和物)や、ヤンセンファーマの再発/難治性多発性骨髄腫を対象疾患とする抗GPRC5D/CD3二重特異性抗体・タービー皮下注(トアルクエタマブ)などが含まれる。

報告予定品目は4製品。オプジーボ(ヤーボイ併用療法)の肝細胞がんの効能追加などが報告される予定。

【審議予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

ウェリレグ錠40mg(ベルズチファン、MSD):「①がん化学療法後に増悪した根治切除不能又は転移性の腎細胞がん、②フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病関連腫瘍」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。②は希少疾病用医薬品。

経口低酸素誘導因子2アルファ(HIF-2α)阻害剤。MSDは24年7月に腎細胞がん(RCC)、同年9月にフォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病関連腫瘍の適応で承認申請した。VHL病関連腫瘍では希少疾病用医薬品の指定を受けていた。

RCCでの承認申請は、PD-1またはPD-L1阻害剤とVEGFR-TKIを逐次または同時に用いた治療後に進行した患者を対象とした第3相LITESPARK-005試験に基づく。主要評価項目の無増悪生存期間(PFS)で、対照薬のエベロリムスに統計学的有意差を示した。

VHL病は、VHL遺伝子変異によって腫瘍が引き起こされる難治性の希少疾患で、国内推定患者数は600~1000人という。

インレビックカプセル100mg(フェドラチニブ塩酸塩水和物、ブリストル・マイヤーズスクイブ):「骨髄線維症」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

JAK2阻害剤。対象疾患とする骨髄線維症(MF)は、造血幹細胞の異常な産生亢進による骨髄の線維化等が認められる骨髄増殖性腫瘍。国内患者数は約2000人と推定されている。国内で承認されているMF治療薬には、JAK1/2阻害剤・ジャカビ錠や、JAK1/2及びACVR1阻害剤・オムジャラ錠がある。

タービー皮下注3mg、同皮下注40mg(トアルクエタマブ(遺伝子組換え)、ヤンセンファーマ):「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を対象疾患とする新有効成分含有医薬品。希少疾病用医薬品。

Gタンパク質共役型受容体ファミリーCグループ5メンバーD(GPRC5D)/CD3を標的とする二重特異性抗体。国内で再発/難治性多発性骨髄腫(MM)に対して承認されている二重特異性抗体には、エルレフィオ皮下注とテクベイリ皮下注があり、これらはB細胞成熟抗原(BCMA)とCD3を標的としている。タービー皮下注は、CD3とともに、新規のGPRC5Dを標的とする。

リンヴォック錠15mg、同錠7.5mg(ウパダシチニブ水和物、アッヴィ):「既存治療で効果不十分な巨細胞性動脈炎」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

JAK阻害剤。対象疾患とする巨細胞性動脈炎(GCA)は自己免疫疾患であり、側頭動脈などの頭部の動脈、大動脈およびその他の大型・中型の動脈に肉芽腫性炎症を引き起こす指定難病。承認されると、リンヴォックにとって8つ目の適応となる。

【報告予定品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)
報告品目は、医薬品医療機器総合機構(PMDA)の審査段階で承認して差し支えないとされ、部会では審議せず、報告のみでよいと判断されたもの。

▽①ネスプ注射液5μgプラシリンジ、同注射液10μgプラシリンジ、同注射液15μgプラシリンジ、同注射液20μgプラシリンジ、同注射液30μgプラシリンジ、同 注射液40μgプラシリンジ、同注射液60μgプラシリンジ、同注射液120μgプラシリンジ、同注射液180μgプラシリンジ、②ダルベポエチン アルファ注5μgシリンジ「KKF」、同注10μgシリンジ「KKF」、同注15μgシリンジ「KKF」、同注20μgシリンジ「KKF」、同注30μgシリンジ「KKF」、同注40μgシリンジ「KKF」、同注60μgシリンジ「KKF」、同注120μgシリンジ「KKF」、同注180μgシリンジ「KKF」(ダルベポエチンアルファ(遺伝子組換え)、①協和キリン②協和キリンフロンティア):「ベルズチファン投与に伴う貧血」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

オプジーボ点滴静注20mg、同点滴静注100mg、同点滴静注120mg、同点滴静注240mg(ニボルマブ(遺伝子組換え)、小野薬品):「切除不能な肝細胞がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。
ヤーボイ点滴静注液20mg、同点滴静注液50mg(イピリムマブ(遺伝子組換え)、ブリストル・マイヤーズスクイブ):「切除不能な肝細胞がん」を対象疾患とする新効能・新用量医薬品。

抗PD-1抗体と抗CTLA-4抗体。承認申請は、全身療法による治療歴のない患者を対象に、オプジーボとヤーボイの併用療法を治験担当医師が選択したレンバチニブまたはソラフェニブの単剤療法と比較評価した国際共同第3相CheckMate -9DW試験に基づく。主要評価項目の全生存期間(OS)で統計学的有意差を示した。

エルレフィオ皮下注44mg、同皮下注76mg(エルラナタマブ(遺伝子組換え)、ファイザー):「再発又は難治性の多発性骨髄腫(標準的な治療が困難な場合に限る)」を対象疾患とする新用量医薬品。希少疾病用医薬品。

抗BCMA/CD3二重特異性抗体。投与間隔に関する変更となる。
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