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松本吉郎氏 次期日医会長に強い意欲を表明 「地域医師会と一丸で国民、医師から信頼される医師会に」

公開日時 2022/05/25 04:52
日本医師会の松本吉郎常任理事は5月24日、日本医師会の会長選に立候補すると正式に表明した。松本常任理事は、「日本医師会が地域医師会とともに一丸となって、国民、そして医師に信頼される医師会になるように努めることが求められている。その期待に応えられるように誠心誠意、努めていく」と決意を語った。医師会運営の柱の一つとして、“地域から中央へ”を掲げ、地域医師会と一致団結し、医療現場の声を拾い上げ、日本医師会(中央)で集約し、国に意見を届ける考えを強調した。松本常任理事は、九州医師会連合、関東甲信越医師会連合、中部医師会連合、東北医師会連合、近畿医師会連合から推薦を受けている。

「日本医師会の役割は、日本の国民の健康と命を守ることだと考えている。これは医師の使命であり、全力で当たる。全ての医師並びに医療関係者の理解と協力、国をはじめとする関係機関との連携が不可欠であり、これをさらに推し進める。将来を見据え、どんな状況になろうとも、国民の健康と命を守る。日本医師会は、地域医師会と協力し、これをしっかり守っていく」-。冒頭で、松本常任理事はこう決意を語った。コロナ禍で日本医師会に対し、様々な批判も寄せられたが、「ご批判に対しては、真摯に受け止め、検証し、改善に努めて参ります。頑張って参ります」と述べた。

◎地域から中央へ意見を集約 「医療において最も重要なのは現場の状況を把握すること」

医師会運営に際しては、「地域から中央へ」、「国民の信頼を得られる医師会に」、「医師の期待に応えられる医師会に」、「一致団結する強い医師会に」を4本柱とすることを表明した。松本常任理事は、医療現場の状況を把握することの重要性を強調。「医療において最も重要なことは、現場の状況を把握することであり、それを基に日本医師会は迅速に対応していかなければない」と述べた。そのためには、「現場からの情報収集を十分に行い、医療現場の問題を取り上げ、しっかりと生かしていく。情報収集に当たっては、地域社会との連携が不可欠であり、組織力が必要となる」と述べ、組織力の強化する姿勢を強調した。若手医師、勤務医に日本医師会に加入してもらえるよう、呼びかける考えも示した。このほか、増大する業務に対応するため、常任理事を増員する考えも示した。

松本常任理事は、中川俊男会長の執行部で常任理事を務めてきた。会長選の出馬に至ったことについては、「全国の多くの医師会の先生方からいろいろな言葉をいただいて、“会長選挙に出たらどうか”と推していただいたのが、一番の理由だ」と説明。「医師会の信頼感が低下してきたのではないかと、皆さまから指摘をされた。医師会の会員だけではなく、国民、政界や財界など、社会的にも信頼がなくなってきているのではないかという声がある中で、この信頼を取り戻さなければいけない時期に来ているのではないかとか考えた」と話した。

現執行部については、「決して全ていけいないと思っているわけではないが、さらに私どもの力が発揮できるような体制を目指して、我々としても切磋琢磨して頑張っていきたい」と述べた。日医の執行部は地域ブロックや病院団体から推薦されていることから、「郡市区医師会、都道府県医師会で、しっかりと現場の問題に長年にわたって取り組んでこられた方が日医を担っており、大きな力になると思っている」とも話した。

現在、名誉会長を務める横倉義武会長にも出馬の報告をしたと言い、「しっかりと勉強を続けて、医師会として国民のために頑張りなさい」との言葉をかけられたという。横倉名誉会長については、「大所高所からいろいろな助言をいただいたりすることが、一番の大きな仕事なのだろう。私どもが誤った道に行かないよう助言をいただいたり、政界とのパイプなどを日医の財産として、しっかりと受け継いでいったりすることも必要なのではないかと思っている」と述べた。

◎茂松大阪府医師会長、角田東京都医師会副会長、猪口副会長、釜萢常任理事が同席

会見には、選挙対策本部長を務める、埼玉県医師会の金井忠男会長、副会長候補として現副会長の猪口雄二氏(東京都、全日本病院協会会長)、茂松茂人氏(大阪府医師会会長)、角田徹氏(東京都医師会副会長)、常任理事候補の釜萢敏常任理事(群馬県医師会)が同席した。

茂松氏は、「日本医師会の経験はないが、外から見てきた経験、大阪府医師で6年間会長を務めた経験を踏まえしっかり支援し、風通しの良い、役職員が自由にモノを言える、中央に一致団結した言葉が言える日本医師会を作っていきたい。とにかく会長を支える。走りながら確実にことを進めていきたい」と意欲を語った。

角田氏は、コロナの主戦場となった東京都での経験を踏まえ、コロナ禍で2025年問題や2040年問題と言われる近未来の医療の課題が露呈したと指摘。「コロナ対策とともに今後くる日本の医療・介護、公衆衛生のすべての課題をしっかり受け止め、いままでの経験を活かしながら頑張っていきたい」と話した。

猪口副会長は、病院団体を含めて「引き続き、日本医師会に一致団結できるように、医療界として頑張っていきたい」と表明。「医療界は多くの問題を抱えている。今後コロナの話もあったが、地域医療構想をどうするのか、第8次医療計画がどうなのか、医師の働き方はどうなのか。ポジティブに将来を見据えた方向性を出していけたらと考えている」と述べた。

松本氏は、1980年浜松医科大学卒業。1988年松本皮膚科形成外科医院 理事長・院長。2011年埼玉県医師会常任理事、14年大宮医師会会長を歴任。16年6月から日本医師会常任理事を務めている。17年7月から21年10月までは、中医協診療側委員を務めた。医師会長選は6月25日に予定されている。


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