リウマチ・膠原病科領域の医師が見た「信頼・評価」ランキング企業の第1位にアッヴィが輝いた。上位には、第２位にアステラス製薬、第３位に中外製薬、第４位にヤンセンファーマ、第５位に旭化成ファーマ、第６位に田辺三菱製薬がランクされた。一方、医師から見た企業評価を向上させる“打ち手”としては、「アンメットメディカルニーズの大きな領域での医薬品の開発・上市」、「個別化医療の促進（効果予測、予後モニタリング等）」が上位にランクされた。

調査は、エムスリーの会員制サイト「m3.com」に登録する医師パネルを使って、リウマチ・膠原病科領域の医師143人から回答を得た。上位6社の「信頼度の要因分析」をみると、アッヴィは「医薬品が優れている・高品質である」、「企業として安定している（規模・歴史・収益力など）」、「情報提供が適切である（質・量・タイミング）」、「情報提供や先生方とのコミュニケーションなど、デジタル化を推進・実現している」、「コンプライアンス遵守の意識が高い」、「医療・社会への貢献を志向している（患者重視、学会支援など）」の各項目でトップとなった。

第2位にランクされたアステラス製薬は、「研究開発力が高い（新薬開発力、新技術導入の実績など）」の項目でトップに。中外製薬は、「製造・生産体制が信頼できる」の項目でトップを奪取した。

企業の信頼・評価の第1位に輝いたアッヴィと、７～20位の企業（平均値）を比較して信頼度の要因分析を行った。最も差が開いた項目は、「情報提供が適切である（質・量・タイミングなど）」で、アッヴィ（47.6％）と７～20位企業の平均値との差は10.9ポイント。次いで「医薬品が優れている」と「医療・社会への貢献を志向している」はともに8.4ポイント差だった。逆に差が縮まっている項目は、「製造・生産体制が信頼できる」でアッヴィ（44.1％）との差は1.6ポイント。次いで「情報提供や先生方とのコミュニケーションなど、デジタル化を推進・実現している」はアッヴィの32.9％に対し、2.1ポイントの差にとどまった。

◎アンメット医薬品開発・上市、個別化医療推進が「打ち手」に

医師が見た企業ブランド評価を向上させる「打ち手」について、最も高かった項目が「アンメットメディカルニーズの大きな領域での医薬品の開発・上市」で「とても影響がある」（11.9％）、「影響がある」（24.5％）をあわせて36.4％だった。同率で「個別化医療の促進」が並ぶ。このほか「患者目線の治療効果を重視した医薬品の開発・上市」、「研究者主導の臨床研究の支援」がともに35.7％、「パンデミックに関する研究開発や医療従事者・検査機関などへの価値同支援」、「医療現場の業務をサポートするツールの開発」が、ともに35.0％だった。