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塩野義製薬・手代木社長 コロナワクチン申請「早ければ11月末」 インフル薬の期限切れ返品53億円計上

公開日時 2022/11/02 04:50
塩野義製薬の手代木功代表取締役会長兼社長 CEOは10月31日、22年度第2四半期連結決算会見に臨み、開発中の新型コロナウイルスの遺伝子組み換えタンパクワクチン(S-268019)について、早ければ11月末にも承認申請する方針を明らかにした。手代木社長は、「遅くても年内に承認申請する予定。申請後はできる限り早く承認いただきたい。国も一生懸命かなりスピード上げて審査していただけるだろう」と期待を寄せた。そのうえで、同製品は1包装あたり2人分となっているため、「小さな病院で一度に7〜8人揃わなくても打てるアドバンテージがある。なるべく早く使ってもらえるよう工夫していきたい」と述べた。

新型コロナワクチンS-268019は、製造の準備や治験データのとりまとめに時間を要し、申請目標の時期が数度先送りされていた。同日の会見で手代木社長は、小児の臨床試験も実施しているほか、変異株への対応についても確認を進めていると説明。「まず本体の承認をいただきたい。このワクチンは追加接種について良いデータを頂いているので、変異株に対応する2価ワクチンを乗せていくということを行いたい」と抱負を述べた。

◎治療薬候補・ゾコーバ 「申請のスタイルにはこだわっていない」

薬食審合同会議で継続審議となっている新型コロナウイルス感染症治療薬候補・ゾコーバ錠125mg(一般名:エンシトレルビル フマル酸、開発コード:S-217622)は、第3相パートの結果を受けて、いまも厚労省やPMDAと協議を続けている。従来通りゾコーバの緊急承認を求めるのか、通常の承認申請を行うかについて、手代木社長は、「どちらにせよ、規制当局と話をしながらというのが原則。多くの方が第8波を懸念する中で、1日も早く提供したいとずっと考えている。どちらでいくのかというスタイルには、あまりこだわっていない」と回答した。

◎営業利益33.8%減 コロナ関連の研究開発費増で

同社の2022年度第2四半期決算は、営業利益は前年同期比33.8%減の282億2400万円となった。新型コロナの治療薬やワクチンへの投資拡大で研究開発費が前年同期比72.9%増の487億円に膨らんだことが影響した。物価高のほか、円安により海外での臨床試験費用が高騰したことも要因の1つ。手代木社長は、「私共の歴史が始まって以来の金額で、通期も950億円を計上している」と説明。「研究開発費はケチるフェーズではない。コロナのあとの次の成長ドライバーを何にしようかと考えている」と述べた。

売上高は前年同期比3.9%増の1507億7900万円。このうち国内医療用医薬品の売上高は前年同期比29.2%減の334億円だった。ADHD治療薬インチュニブが18億円増の95億円と拡大したが、21年6月に後発品が参入したうつ病・疼痛治療薬のサインバルタが84億減の30億円となった。またインフルエンザ治療薬のゾフルーザとラピアクタについて、今年度内に使用期限が切れる約53億円分の返品を計上したことも響いた。返品は、インフルエンザの流行が未発生で、卸に在庫が発生していることが原因。手代木社長は、「本当に必要な量をなるべく早くお手元にお届けをするのが理想。最終的な廃棄もなんとか減らし、持続可能な医薬品流通の実現を加速させようと今回思い切った」と説明した。ロイヤリティ収入は、ヴィーブ社に導出したHIVフランチャイズが堅調に推移したことや円安効果により、833億円(27.4%増)となった。

通期予想売上高は100億円上方修正し、4100億円としたが、新型コロナウイルス関連の治療薬候補のゾコーバと予防ワクチンの合計売上高の見込みについては、1100億円で据え置いた。

また、中国の保険最大手「中国平安保険」との合弁会社である「平安塩野義」については、44億円下方修正し、148億円とした。これは、ゾコーバの展開を見据え、販売をジェネリックなど既存のものから新薬中心のモデルにシフトしたため。下期は37億円の下方修正としているが、「前向きなもの」と説明した。

【22年度第2四半期連結業績 (前年同期比)22年度通期予想(前年同期比)】

売上高 1507億7900万円(3.9%増)4100億円(22.3%増)←修正前4000億円
営業利益 282億2400万円(33.8%減)1200億円(8.8%増)←修正なし
親会社帰属当期利益 572億6400万円(7.8%増)1420億円(24.4%増)←修正前1360億円

【22年度第2四半期の国内主要製品売上高(前年同期実績)22年度通期予想、億円】

インチュニブ 95(76)200←修正前195
ビバンセ  6(3)13←修正前11
感染症薬  -6(58)88←修正前134
 うちインフルエンザファミリー -50(15)1←修正前51
サインバルタ 30(115)61←修正なし
オキシコンチン類 23(25)45←修正なし 
スインプロイク 16(13)34←修正前33
アシテア 3(2)6←修正なし
ムルプレタ 1(1)1←修正なし 
ピレスパ 14(20)24←修正なし
その他 152(159)294←修正前276
うちクレストール 21(31)39←修正前33
ロイヤリティー収入 833(654)1550←修正前1404
 うちHIVフランチャイズ 804(612)1502←修正前1339 
 うち「その他」 29(41)48←修正前65

感染症薬の構成製品は以下
ゾフルーザ、ラピアクタ、ブライトポックFlu・Neo、フィニバックス、フルマリン、フロモックス、シオマリン、 バンコマイシン、バクタ、フラジール、イソジン
(うちインフルエンザファミリーは、ゾフルーザ、ラピアクタ、ブライトポックFlu・Neo)



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