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塩野義製薬 新型コロナワクチンの国内製造販売承認申請 国産で初

公開日時 2022/11/25 04:51
塩野義製薬は11月24日、新型コロナワクチン(開発番号:S-268019)の国内での製造販売承認申請を行ったと発表した。申請は、「成人における、初回免疫(1回目、2回目接種)および追加免疫(3回目接種)によるCOVID-19の予防」を適応としている。国内製薬企業の新型コロナワクチンの国内申請は初めて。同社は、2022年2月から非臨床試験、臨床試験のデータを提出し、PMDAとの事前評価相談を開始していた。

今回の申請は、国内で実施した初回免疫(第1/2相臨床試験、第2/3相臨床試験、中和抗体価比較試験)と、追加免疫(第2/3相試験、第3相試験)の5本の臨床試験の結果に基づく。

初回免疫については、アストラゼネカの新型コロナワクチンバキスゼブリア筋注の2回目接種から28日後の新型コロナに対する中和抗体価のGMT(幾何平均抗体価)を主要評価項目としており、これを達成した。同日の会見で、同社の上原健城医薬開発本部長は、「既存薬に対する中和抗体活性を比較し、安全性と有効性に一定の期待できる効果が確認でき、初回ワクチン投与の十分な申請のデータが取得できた」と説明した。

追加免疫については、ファイザーのコミナティ筋注を2回接種後6か月以上経過した成人を対象に実施。3回目接種から28日後のSARS-CoV-2中和抗体価のGMTおよび抗体応答率を主要評価項目に据え、コミナティ筋注への非劣性を示した。

安全性については、「臨床上の大きな懸念は認められなかった」としている。

プラセボ対照の発症予防比較試験や青年(12~19歳)、学童(5~11歳)、高齢者(4回目追加免疫試験)などの臨床試験を実施しており、「データがまとまり次第、改めて承認申請できるかどうかというところを確認した上でデータについては公開する予定」としている。

申請した新型コロナワクチンは遺伝子組み換えタンパクワクチンで、すでに複数の製品が実用化されており、確立された技術を活用して製造するワクチンとなる。


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