【MixOnline】パンくずリスト
【MixOnline】記事詳細

AZと小野薬品 フォシーガの電子添文を改訂 左室駆出率を問わず慢性心不全の治療に使用可

公開日時 2023/01/11 04:48
アストラゼネカと小野薬品は1月10日、SGLT2阻害薬・フォシーガ錠5mg、同錠10mg(一般名:ダパグリフロジンプロピレングリコール水和物)の電子化された添付文書(電子添文)を改訂し、既承認の慢性心不全の「効能又は効果に関連する注意」に記載の「左室駆出率」に係る記載を削除するなどしたと発表した。これにより同剤は、左室駆出率を問わず慢性心不全患者の治療に使用できるようになった。

今回の主な改訂内容は、▽「効能又は効果に関連する注意」の項の慢性心不全における「左室駆出率の保たれた慢性心不全における本薬の有効性及び安全性は確立していないため、左室駆出率の低下した慢性心不全患者に投与すること。」の記載を削除する。▽「臨床成績」の項に、左室駆出率の保たれた慢性心不全患者を対象とした国際共同第3相試験(D169CC00001試験)の成績を追記する――となる。今回の改訂は、同試験の結果に基づき行われた。

同試験は、NYHA心機能分類がII~IV度、左室駆出率(LVEF)が40%超、eGFRが25mL/min/1.73㎡以上の慢性心不全患者を無作為割付けした(本剤10mg群3131例(うち日本人210例)、プラセボ群3132例(同212例))。同試験ではACE阻害薬、ARB、サクビトリルバルサルタンナトリウム水和物、β遮断薬、MRAなどが投与されていた患者が組み入れられた。なお、2型糖尿病合併患者は本剤10mg群1401例(同75例)、プラセボ群1405例(同77例)、2型糖尿病非合併患者は本剤10mg群1730例(同135例)、プラセボ群1727例(同135例)だった。

本剤10mgを1日1回最長42カ月(中央値27カ月)間投与したときの心血管死又は心不全イベント(心不全による入院又は心不全による緊急受診)の発現割合は、本剤10mg群512例(7.8/100人・年)、プラセボ群610例(9.6/100人・年)で、ハザード比[95%信頼区間]0.82[0.73, 0.92]、p=0.0008だった。

安全性は、同試験で本剤10mgを1日1回投与した3126例(うち日本人210例)及びプラセボ群3127例(同212例)中、体液量減少を示唆する重篤な有害事象が本剤10mg群35例(1.1%)及びプラセボ群31例(1.0%)、糖尿病ケトアシドーシスが本剤10mg群2例(0.1%)及びプラセボ群0例、重度の低血糖が本剤10mg群6例(0.2%)及びプラセボ群7例(0.2%)――だった。
プリントCSS用

 

【MixOnline】コンテンツ注意書き
【MixOnline】関連ファイル
関連ファイル

関連するファイルはありません。

【MixOnline】キーワードバナー
【MixOnline】記事評価

この記事はいかがでしたか?

読者レビュー(0)

1 2 3 4 5
悪い 良い
プリント用ロゴ
【MixOnline】誘導記事

一緒に読みたい関連トピックス

記事はありません。
ボタン追加
バナー

広告

バナー(バーター枠)

広告

【MixOnline】アクセスランキングバナー
【MixOnline】ダウンロードランキングバナー
記事評価ランキングバナー