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GLP-1アゴニスト作用を有する3成分 重大な副作用に「イレウス」を追記 添付文書改訂

公開日時 2025/07/31 04:51
GLP-1アゴニスト作用を有するセマグルチドなど3成分について、重大な副作用に「イレウス」を追記する添付文書改訂が行われた。厚生労働省医薬局医薬安全対策課が7月30日、課長名で添付文書改訂を指示したことを受けたもの。セマグルチドでは、イレウスとの因果関係が否定できない国内症例が7例(うち1例は承認効能・効果外の症例)確認された。

重大な副作用に「イレウス」を追記するのは、セマグルチド、チルゼパチド、インスリングラルギン/リキシセナチド――となる。

このほか、アファチニブマレイン酸塩、フルベストラント、アベルマブ、スニチニブリンゴ酸塩、ペムブロリズマブの添付文書も改訂された。

添付文書の改訂指示があった医薬品は次の通り。

GLP-1アゴニスト作用を有する薬剤
セマグルチド(遺伝子組換え)(製品名:ウゴービ皮下注/オゼンピック皮下注/リベルサス錠、ノボ ノルディスク ファーマ)
チルゼパチド (製品名:ゼップバウンド皮下注/マンジャロ皮下注、日本イーライリリー)
③ インスリングラルギン(遺伝子組換え)/リキシセナチド(製品名:ソリクア配合注、サノフィ)

改訂概要:「特定の背景を有する患者に関する注意」の「合併症・既往歴等のある患者」の項に「腹部手術の既往又はイレウスの既往のある患者」を追記する。「副作用」の「重大な副作用」の項に「イレウス」を追記する。

改訂理由:イレウス関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤とイレウスとの因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

イレウス関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例は、セマグルチドは7例(うち1例は承認効能・効果外の症例)、チルゼパチドは2例、インスリングラルギン/リキシセナチドは1例。医薬品と事象による死亡との因果関係が否定できない症例なし。

アファチニブマレイン酸塩(製品名:ジオトリフ錠、日本ベーリンガーインゲルハイム)

改訂概要:「副作用」の「重大な副作用」の項に「アナフィラキシー」を追記する。

改訂理由:アナフィラキシー関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤とアナフィラキシーとの因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

アナフィラキシー関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例3例、死亡0例。

フルベストラント(製品名:フェソロデックス筋注、アストラゼネカ)

改訂概要:「副作用」の「重大な副作用」の項に「アナフィラキシー」を追記する。

改訂理由:アナフィラキシー関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤とアナフィラキシーとの因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

アナフィラキシー関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例6例、死亡0例。

アベルマブ(遺伝子組換え)(製品名:バベンチオ点滴静注、メルクバイオファーマ)

改訂概要:「重要な基本的注意」の項の肝不全、肝機能障害、肝炎に関する記載に「硬化性胆管炎」に関する注意を追記する。「副作用」の「重大な副作用」の項の「肝不全、肝機能障害、肝炎」に「硬化性胆管炎」を追記する。

改訂理由:硬化性胆管炎関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と硬化性胆管炎との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

硬化性胆管炎関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例4例、死亡0例。

スニチニブリンゴ酸塩(製品名:スーテントカプセル、ファイザー)

改訂概要:「副作用」の「重大な副作用」の項に「高アンモニア血症」を追記する。

改訂理由:高アンモニア血症関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、肝機能異常を伴わずに発現する高アンモニア血症の症例が認められ、本剤との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

高アンモニア血症関連症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない▽国内症例1例(事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例)、▽海外症例2例(同0例)。

ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)(製品名:キイトルーダ点滴静注、MSD)

改訂概要:「副作用」の「重大な副作用」の項に「血管炎」を追記する。

改訂理由:血管炎関連症例を評価した。症例の因果関係評価及び使用上の注意の改訂要否について、専門委員の意見も聴取した結果、本剤と血管炎との因果関係が否定できない症例が集積したことから、使用上の注意を改訂することが適切と判断した。

血管炎関連症例の国内症例の集積状況:医薬品と事象との因果関係が否定できない症例11例、事象による死亡との因果関係が否定できない症例0例。
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