メディパルHD アトル通じ宮崎県で希少疾病用医薬品の個人宅配送の実証実験 在宅治療の環境整備目指す
公開日時 2023/01/19 04:50
メディパルHDは1月18日、完全子会社のアトルを通じ、宮崎県内で希少疾病用医薬品の個人宅配送について実証実験を開始したと発表した。特殊梱包を用いて医療機関で調剤された医薬品を個宅配送するサービスを検証する。在宅で治療が完結できる環境整備を目指すほか、希少疾病ごとの潜在的なニーズの探求など、高付加価値の伴った個宅配送スキームを構築したい考え。
コロナ禍が続く中で、感染リスク低減の観点から、オンライン診療やオンライン服薬指導など、在宅で治療が完結できる医療提供体制の普及・定着が課題となっている。一方で希少疾病用医薬品においても自己注射の製品開発が進むなど、患者の在宅治療を可能にする動きもあり、厳格な温度管理や投与のための器具を要する特殊な製剤など、患者側の利便性に対する配慮なども求められている。
こうした中、同社は2022年9月13日から、宮崎県宮崎市の医療機関と希少疾病患者の協力を得て、特殊梱包を用いて医療機関で調剤された医薬品を個宅配送するサービスの検証に着手した。同社としては、今回の実証実験を踏まえて、欧州のGDPガイドライン基準に則った医薬品保管を含めた品質管理や投与管理の実現を目指したい考え。加えて、安全・安心な個宅配送を全国で実施できるよう体制整備にも取り組む方針だ。