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肥満症薬・ウゴービなど3製品承認へ プレセデックスの新規小児適応も 薬食審・第一部会で了承

公開日時 2023/01/30 04:50
厚生労働省の薬食審・医薬品第一部会は1月27日、ノボ ノルディスク ファーマの肥満症治療薬・ウゴービ皮下注(一般名:セマグルチド(遺伝子組換え))など4製品の承認可否を審議し、いずれも承認することを了承した。このうちラインファーマの経口中絶薬・メフィーゴパック(同ミフェプリストン/ミソプロストール)については、厚労省が「社会的関心が高く、慎重な審議が必要」と判断し、薬食審・薬事分科会でも審議することを決めた(詳細記事はこちら。ほかの3製品は2~3月に正式承認されるとみられる。

【審議品目】(カッコ内は一般名、申請企業名)

ウゴービ皮下注0.25mgSD、同皮下注0.5mgSD、同皮下注1.0mgSD、同皮下注1.7mgSD、同皮下注2.4mgSD(セマグルチド(遺伝子組換え)、ノボ ノルディスク ファーマ):「肥満症 ただし、高血圧、脂質異常症又は2型糖尿病のいずれかを有し、食事療法・運動療法を行っても十分な効果が得られず、以下に該当する場合に限る。・BMIが27kg/m2以上であり、2つ以上の肥満に関連する健康障害を有する、・BMIが35kg/m2以上」を効能・効果とし、0.25mgSD、0.5mgSD、1.0mgSDは新効能・新用量・その他に係る医薬品。1.7mgSD、2.4mgSDは新効能・新用量・剤形追加に係る医薬品。再審査期間4年。

週1回皮下投与のGLP-1アナログ。GLP-1受容体を介して、脳における食欲の調節機構に対して作用することなどにより、肥満症患者に対して体重減少効果を発揮することが期待されている。

用法・用量は「通常、成人には、セマグルチド(遺伝子組換え)として0.25mgから投与を開始し、週1回皮下注射する。その後は4週間の間隔で、週1回0.5mg、1.0mg、1.7mg及び2.4mgの順に増量し、以降は2.4mgを週1回皮下注射する。なお、患者の状態に応じて適宜減量する」となる。

ウゴービ皮下注0.25mgSD、同0.5mgSD、同1.0mgSDと同一成分・同一規格の製品として、同社の2型糖尿病治療薬・オゼンピック皮下注0.25mgSD、同0.5mgSD、同1.0mgSDがあるが、医療上の使用環境の違いなどを考慮して別の製品名とする。ウゴービ皮下注1.7mgSDと同2.4mgSDは、オゼンピック皮下注SDにはない規格となる。

プレセデックス静注液200μg「ファイザー」、同静注液200μg/50mLシリンジ「ファイザー」(デクスメデトミジン塩酸塩、ファイザー):「小児の非挿管での非侵襲的な処置及び検査時の鎮静」を効能・効果とする新効能・新用量医薬品。特定用途医薬品。再審査期間は5年10カ月。

選択的α2アドレナリン受容体作動薬。今回、生後1カ月以上を対象とした「小児の非挿管での非侵襲的な処置及び検査時の鎮静」の効能と用法を追加する。

22年10月28日の同部会で、併用する可能性がある他の鎮静剤や相互作用の情報の整理が必要とされ、継続審議となった。この日の部会では、添付文書に加え、ファイザーや関連学会が作成する情報資材を通じて、しっかり安全性情報を提供することや、適切な医師や施設の下で使用される必要があることが確認された。

なお、同剤が指定されている特定用途医薬品は、医療上のニーズが著しく満たされていない医薬品の開発促進を図るため20年9月に創設された制度で、小児や薬剤耐性(AMR)感染症の医薬品が対象となる。特定用途医薬品に指定された場合、PMDA相談や審査で優先的に扱われる。

エンタイビオ皮下注108mgペン、同皮下注108mgシリンジ(ベドリズマブ(遺伝子組換え)、武田薬品):「中等症から重症の潰瘍性大腸炎の維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)」を効能・効果とする新投与経路医薬品。再審査期間は6年。

ヒト化抗ヒトα4β7インテグリンモノクローナル抗体製剤。潰瘍性大腸炎に対する用法・用量は、「通常、成人にはベドリズマブ(遺伝子組換え)として1回108mgを2週間隔で皮下注射する」となる。

既承認のエンタイビオ点滴静注用の効能・効果は、▽中等症から重症の潰瘍性大腸炎の治療及び維持療法(既存治療で効果不十分な場合に限る)、▽中等症から重症の活動期クローン病の治療及び維持療法(同)――で、今回の皮下注製剤は潰瘍性大腸炎の維持療法のみの適応となる。

メフィーゴパック(ミフェプリストン/ミソプロストール、ラインファーマ):「子宮内妊娠が確認された妊娠63日(妊娠9週0日)以下の者に対する人工妊娠中絶」を効能・効果とする新有効成分含有医薬品及び新投与経路医薬品。再審査期間は8年。

承認されれば国内初の経口投与の人工妊娠中絶薬となる。同剤は、妊娠の維持を阻害する抗プロゲステロン作用をもつプロゲステロン受容体拮抗薬・ミフェプリストン(1剤目)と、子宮収縮作用をもつプロスタグランジンE1誘導体・ミソプロストール(2剤目)を、妊娠成立後一定の時期に適切な間隔で投与することで、妊娠の継続を中断し、人工妊娠中絶に至らせるもの。薬事分科会で再度審議する(詳細記事はこちら
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