ノボ フィアスプ注 ポンプ充填時は37度超の高温避けて使用を ゲル化で重篤な高血糖発現リスクも
公開日時 2023/02/20 04:49
ノボ ノルディスク ファーマは2月17日、超速効型インスリンアナログ製剤・フィアスプ注について、インスリンポンプに充填して使用する際は37度超の高温を避けるよう、医療従事者に周知している。インスリンポンプにセットされた注射液にゲル化がみられ、ポンプ内に閉塞が生じた結果、適切に投与されず、重篤な高血糖に至った事例が報告されたため。インスリンポンプのリザーバーに充填されたインスリンは6日以内、またはポンプの取扱説明書に従って、いずれか短い方の期間で交換するよう指導することも求めている。
同剤をめぐっては、2022年3月、国内でのフィアスプ注の使用時に、インスリンポンプにセットされた注射液にゲル化がみられ、重篤な高血糖に至った事例が1例報告された。適正使用を喚起後も、同年12月31日までにフィアスプ注バイアル製剤の注射液にゲル化がみられたという事例が2例報告され、いずれも高血糖(非重篤)が発現している。
◎ポンプを暖房器具やカイロなどの熱源に近づけないで
同社が原因究明を目的に同剤の物理的安定試験を実施したところ、「インスリンポンプでの使用時に、温度の上昇が加わり、機械的振動に相当するストレスが加わった場合、ゲル化が生じる可能性が考えられた」との結論に至り、改めて適正使用を発出した。具体的には、フィアプス注をインスリンポンプで使用する場合は、「37度を超える高温を避ける」ことを始動するよう求めた。具体例として、ポンプを暖房器具、カイロなどの熱源に近づけないことをあげ、注意喚起した。
また、リザーバーに充填されたフィアスプ注は6日以内であれば安定であることが確認されていることから、「インスリンポンプのリザーバーに充填されたインスリンは6日以内、またはポンプの取扱説明書に従って、いずれか短い方の期間で交換する」よう指導することを求めている。